滞納で倒産は避けたい…会社が納める税金9種+α

滞納で倒産は避けたい…会社が納める税金9種+α

会社が払う税金は高い!

起業をするまで知らなかったことの1つに「会社が払う税金は高い!」ということがあります。

そして、法人税以外にも払わなければいけない多くの種類の税金があることを知ります。

そのため、しっかりと税金を把握し予め納税金額を意識しておかないと、「やばい!払えない!」ということになってしまいます。

「会社なんだから税金払うのは当たり前だろ!」

ええ、仰るとおりです。仰るとおりなんですが、こんなに高いとたまには愚痴も出てきてしまいます。

実際に、税金が払えずに滞納してしまい、倒産に追い込まれる会社も少なくありません。

そこで今日は、どの会社も必ず払わなければいけない必須税金9種と、場合によって納めなければいけない税金をいくつかご紹介したいと思います。

※平成27年1月現在

会社が納める税金1.法人税(国税)

法人税は、会社の売上(法人所得)に対して課税される税金です。課税所得金額がマイナスの場合は法人税は払う必要がありません。

2014年3月に国税庁が発表した「平成24年度分法人企業の実態(会社標本調査)」では、赤字会社は調査法人全体(253万5272社)の70.3%の177万6253社となっています。

参考:
日本の企業数、倒産件数、赤字会社の割合、上場企業数など

つまり、7割の会社が法人税を支払っていないことになります。

課税額

資本金1億円以上の場合は、課税所得金額の25.5%が法人税率になります。

資本金1億円未満の場合は、課税所得金額によって以下のように分かれています。

  • ・課税所得金額が800万円未満の場合、法人税率は15.0%
  • ・課税所得金額が800万円以上の場合、法人税率は25.5%

納税時期

法人税の納税時期は、中間申告分と確定申告分の2回です。場合によって1回になります。

1.中間申告分:

    当期の納付額が20万円以上の場合は、翌期に中間申告分を納付しなければいけない。各事業年度開始日から6か月を経過した日から2か月以内。3月決算の場合は11月30日。

2.確定申告分:

    各事業年度終了の日の翌日から2か月以内。3月決算の場合は5月31日。

会社が納める税金2.法人住民税(都道府県税、市区町村税)

法人住民税は都道府県と市区町村それぞれに納める住民税のことで、法人県民税や法人市民税などと呼ばれています。法人税と違い、赤字でも必ず課税されます。

—–
法人住民税の種類
1.均等割:
所得の有無に関係なく必ず課税される
2.法人税割:
法人税額に一定の割合を掛けて課税される
3.利子割:
その他に利子に付く
—–

1.均等割

法人の資本金と従業員数によって課税額が決定し、利益に関係なく納税するものです。都道府県と市区町村それぞれに納めなければいけません。また複数事業所がある場合は、事業所毎に納める必要があります。

課税額

課税額は都道府県、市区町村によって変わるので、以下は一事例です。

都道府県の均等割(資本金による)

  • ・1,000万円以下:2万円
  • ・1,000万円超-1億円以下:5万円
  • ・1億円超-10億円以下:13万円
  • ・10億円超-50億円以下:54万円
  • ・50億円超:80万円

市町村の均等割(資本金、従業員数による)

  • ・1,000万円未満、50人以下:5万円
  • ・1,000万円未満、50人超:12万円
  • ・1,000万円超-1億円以下、50人以下:13万円
  • ・1,000万円超-1億円以下、50人超:15万円
  • ・1億円超-10億円以下、50人以下:16万円
  • ・1億円超-10億円以下、50人超:40万円
  • ・10億円超-50億円以下、50人以下:41万円
  • ・10億円超-50億円以下、50人超:175万円
  • ・50億円超、50人以下:41万円
  • ・50億円超、50人超:300万円

東京に本社、事業所、寮などを置かれている場合は、特別区という概念が加わります。詳しくは、東京都主税局のホームページを確認して下さい。

納税時期

納税時期は法人税と同じですので、法人税の項目をご覧ください。

2.法人税割

法人税割は、法人税に応じて課税金額が変わる税金です。

課税額

1.資本金1億円以下で法人税額1,000万円以下の場合:法人税額x17.3%
2.1の条件に当てはまらない場合:法人税額x20.7%

上記1の場合は、道府県民税として5.0%、市町村民税として12.3%という内訳で支払います。

東京に本社、事業所、寮などを置かれている場合は、23区内とそれ以外で少し変わりますので、詳しくは東京都主税局のホームページを確認して下さい。

納税時期

納税時期は法人税と同じですので、法人税の項目をご覧ください。

3.利子割

利子割は、金融機関などにある預貯金の利子に対して課税される税金です。利子割は所得に応じて税額から控除され、納税額が多い場合は還付されます。

課税額

所得税法に該当する利息に対して所得税が15%、住民税利子割が5%源泉徴収されて支払います。

・非課税
外国法人が受け取る利子等、金融機関や公共法人などが受け取る一定の利子等

・法人税、法人都道府県民税からの控除
特別徴収された利子割については、本店所在地の都道府県に申告する都道府県民税の法人税割から税額控除ができます。控除しきれない額は、還付されるか、未納の地方税などに充てられます。

納税時期

利子割は、源泉徴収による納税であるため、納税時期を気にする必要はありません。

会社が納める税金3.法人事業税(都道府県税)

法人事業税は、都道府県に存する事業者が負担する地方税です。法人住民税とともに都道府県税事務所へ納付します。法人事業税は損金算入される科目ですので、次事業年度における所得金額が小さくなり、課税額が小さくなります。

課税額

法人の事業年度における所得に対して、3.4~6.7%で課税されます。また、電気・ガス供給業及び保険業を行う法人は、売り上げに対して、0.9%で課税されます。

一般法人の場合

  • ・年400万円以下の所得:3.4%
  • ・年400万円超~800万円以下の所得:5.1%
  • ・年800万円超の所得:6.7%

法人事業税の詳細計算方法に関してはこちらを参照してください。

納税時期

納税時期は法人税と同じですので、法人税の項目をご覧ください。

会社が納める税金4.地方法人特別税(国税)

地方法人特別税は、平成20年に新設された税金です。こちらが新設された代わりに、法人事業税の税率は低く抑えられています。

課税額

地方法人特別税は法人事業税の所得割額及び収入割額であり、これを基準法人所得割額と呼びます。この基準法人所得割額に下記の税率で算出します。

  • ・外形標準課税法人の基準法人所得割額:67.4%
  • ・外形標準課税法人以外の法人の基準法人所得割額:43.2%
  • ・収入割額によって課税される法人の基準法人収入割額:43.2%

納税時期

納税時期は法人税と同じですので、法人税の項目をご覧ください。

会社が納める税金5.復興特別法人税(国税)

名前の通り復興のための特別な税金です。東日本大震災の財源に利用される税金を支払います。平成24年4月1日から平成27年3月31日まで施行されます。

課税額

法人税額の10%

納税時期

納税時期は法人税と同じですので、法人税の項目をご覧ください。

会社が納める税金6.消費税(国税)

消費税は特に説明の必要はないとは思いますが、現状は8%、そして10%に上がることが決められています。起業から最大2期間、消費税を免除できる免税事業者制度もあります。課税額の計算等も含めて、こちらを参考にしてください。

参考:
起業2期間の消費税免税は本当に得?メリットとデメリット

納税時期

納税時期は法人税と同じですが、中間申告分の設定が以下のようにされています。

・中間申告分:直前課税期間の地方消費税込納税額が500万円を超える場合は3か月ごとに申告し、納税額が6000万円を超える場合には毎月申告しなければいけません。逆に、納税額が60万円以下の場合は不要です。

・確定申告分:法人税と同様。

会社が納める税金7.印紙税(国税)

印紙税は、各種契約書や売上代金の受取書(領収書)、約束手形、為替手形などに課税される税金です。

ちなみに印紙税の課税には消費税は省いて考えることが普通です。ただし、以下の条件に当てはまる場合となります。

  • ・消費税の課税事業者が行った課税対象取引であること。
  • ・下記記載の文書であること。
  •   第1号文書(不動産の譲渡等に関する契約書)
  •   第2号文書(請負に関する契約書)
  •   第17号文書(金銭又は有価証券の受取書)
  • ・消費税額を区分記載すること(その取引の消費税額が明らかであること)

課税額

印紙税の料金一覧はこちらをご覧ください。

平成26年4月現在:印紙税額

納税時期

課税対象の文書を作成した時に購入することで納税となります。 押印が必要です。

会社が納める税金8.登録免許税(国税)

登録免許税は会社設立する際に最初に支払う税金(設立登記)です。その他にも、不動産、船舶、資格などについての登記など多岐に渡ります。

課税額

主な登録免許税の課税額に関してはこちらをご覧ください。No.7191 登録免許税の税額表|印紙税その他国税|国税庁

納税時期

各種登録の際に支払います。

会社が納める税金9.所得税(国税)

法人では、預金などの利子所得にかかる税金が一般的です。

課税額

預金利息の場合には、20%(国税15%・地方税5%)

配当金の場合には、個人は、10%(国税7%・地方税3%)、法人は7%(国税のみ)

納税時期

源泉徴収により納税されます。

企業にかかるその他の税金

ここまではどのような法人にも関係する税金をご紹介しましたが、以下は場合によって必要になってくる税金です。

固定資産税(区市町村税)

保有する土地・建物・有形償却資産である、固定資産に課税される地方税です。

課税額

固定資産税 = 固定資産税評価額(課税標準額) × 1.4%(標準税率)

All Aboutの記事がわかりやすいのでこちらを参照してください。
土地・家屋にかかる固定資産税の計算方法 [税金] All About

納税時期

毎年6、9、12月、翌年2月の年4回に分けて分割納付します。または、6月に一括納付することも可能です。

自動車税(都道府県税)

自動車(一般車両)にかかる税金です。自家用車、営業車などの種類とその排気量によって課税額が決定します。

課税額

課税額に関してはこちらのページを参考にしてください。
自動車税の額(早見表):自動車税info

自動車重量税(国税)

車検時等に納税する税金で、車重によって決まります。

課税額

課税額に関してはこちらのページを参考にしてください。
自動車重量税:自動車税info

自動車取得税(都道府県税)

自動車を取得した時に納税する税金です。

課税額

課税額に関してはこちらのページを参考にしてください。
自動車取得税の金額と計算方法:自動車税info

軽自動車税(市区町村税)

自動車税の代わりに、軽自動車を所有している時に納税する税金です。

課税額

車検時等に納税する税金で、車重によって決まります。

会社が納める税金9種+αのまとめ

見てもらった通り税金には国税、都道府県税、市区町村税があり、それぞれ納める場所が違います。

今回ご紹介した税金はほぼ一般的な法人にかかってくる税金のみです。事業内容によって支払う税金の種類も増えるため、しっかりチェックしておきましょう。

あなたの業種における税金の種類に関しては、最初に税理士に聞いて、ある程度把握しておくことをお勧めします。

ちなみに税金を納めなければ、申告漏れや脱税とみなされ、追徴課税や延滞税を支払わなければいけなくなります。

加算税1.過少申告加算税とは
加算税2.無申告加算税とは
加算税3.不納付加算税とは
加算税4.重加算税とは
延滞税とは

参考:
確定申告で恐怖の追徴課税…誰もが対象になる加算税と延滞税とは

そして、正しい納税額をしっかりと納めているのかを調査するために、税務署は不定期で税務調査を行っています。あなたの会社が赤字でも関係はありません。

今回お話した会社が納める税金を読んでいただければ、例え赤字でも払わなければいけない税金があるということがわかってもらえたでしょう。

参考:
税務署が来た…税務調査の可能性が高い会社9パターン

また、税金を納めることは個人、法人を問わず義務なのですが、やむを得ない場合が発生することもあるでしょう。そのような場合の対応方法は、以下をご参考に。

参考:
税金…社会保険…請求…給与…払えない時の3つの対応方法

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