税理士の選び方とは?会社の成長に繋がる税理士選びの12のポイント

税理士の選び方とは?会社の成長に繋がる税理士選びの12のポイント

顧問税理士は会社の成長を助けてくれる!

私は、企業がある程度まで成長していくためには、優秀な顧問税理士の力が必須だと断言します。

優秀な税理士とコンビを組むことは、確実に企業の成長に繋がります!

もし今契約している顧問税理士があまり会社の成長に役立っていないと思えるのであれば、原因は2つあります。

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顧問税理士が会社の成長に役立っていない理由
1.顧問税理士に能力がない、または積極的にかかわろうとしていない
2.社長が会社経営に対する相談事を顧問税理士に持ちかけていない
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さて、あなたはどちらでしょうか。もしも今までしっかりと相談事を顧問税理士に持ちかけていないなら、定期的に相談をする姿勢を作ったほうが良いでしょう。

税理士に能力がないと感じたり、積極的にかかわりを持ってくれないと感じるなら契約をしている意味はありません。

上手な経営をするためには、常に現状を把握する必要があります。優秀な顧問税理士であれば、あなたの会社の状況を説明してくれます。忙しい社長に代わって財務状況を読み解き、必ずあなたの助けになってくれるはずです。

そこで今回は、確実に会社の成長に繋がる税理士選びの12のポイントをご紹介します。

 

税理士報酬の目安は

そんなとても重要なポジションの顧問税理士の報酬はいくらでしょうか。会社が支払うお金は意外なほど安いものです。

税理士報酬の目安は、起業当初で2~3万円/月です。決算対応に関しては、15万~20万円前後ほどでしょう。税理士報酬は、売上などの事業規模によって変動する場合がほとんどです。

税理士の業務内容と合わせて税理士報酬の目安は以下で押さえておきましょう。

税理士の仕事とは
1.税務代理業務
2.税務書類の作成業務
3.税務相談業務
4.会計業務
5.コンサルティング業務
6.その他

参考:
顧問税理士の業務内容は?確定申告や訪問費用の目安は?

税理士の選び方ポイント1.質問の回答が早いか、回答が一生懸命か

経営はスピードが命です。午前中に発覚した問題を午後に修正しなければいけないこともあります。

そのため、レスポンスが遅い税理士は致命的です。ただし、繁忙期(受け持っている企業の決算前後2か月ほど)は予め聞いておき、こちらも礼を持って相談するようにしましょう。

税理士の選び方ポイント2.偉そうな態度を取っていないか

士業であるため、中には先生と呼ばれている税理士もいます。それでも、”先生”はあくまでも愛称のようなものと認識している税理士であれば良いのですが、尊敬を求めている人もいるようです。

たとえ年齢が離れていたとしても、そのような税理士とは対等な関係が築けないためやめておいた方が良いでしょう。

税理士の選び方ポイント3.サービス提供している感覚を持っているか

士業と言っても事業主であり、サービスを提供していることは私たちと変わりません。そのため、経営の苦労は十分わかっているはずです。

さらに近年は、士業も顧客満足に取り組まなければ商売として成り立たなくなってきている状況があります。

できれば、税理士として独立して最底でも5年以上の経験を持っている方、かつ近年の市場をしっかり押さえている税理士を選びましょう。

若すぎる税理士の経験不足はもちろん、あまりに高齢な税理士は、持っている常識が古い場合があるので見極めが肝心です。

税理士の選び方ポイント4.組織運営している感覚を持っているか

会社運営の苦労事の1つに組織構築、組織運営があります。

もしあなたが組織を持っている社長なら、選ぶ税理士も組織を持っている方が良いでしょう。

雇用を経験している税理士、組織運営をしている税理士でなければ、同じ目線で相談に乗ることは難しいはずです。

税理士の選び方ポイント5.料金説明、サービス説明をしっかりするか

こちらもサービス提供であれば当たり前の話ですが、料金説明とサービス説明がしっかりされない税理士は避けてください。

もしあなたが起業したばかりの社長であれば、税理士の仕事がどのようなものかわからないはずです。

サービス説明を受けてすぐに内容が理解できなくても良いのですが、わからないことを前提で説明を端折る税理士は信用できません。

税理士の選び方ポイント6.月に何度かの訪問をしてくれるか

顧問契約のサービス内容に訪問が入っていることが望ましいです。もしくは訪問1回あたりに付き、いくらなのかしっかり説明してくれる税理士を選びましょう。

会計・経理・財務など会社に関する数字の知識は、あなたが社長でいる間はずっと学んでいくものです。

決算書の見方、読み解き方、先を見通した選択肢の選び方などを教えてくれる家庭教師がやってきてくれると考えるならば、そこにあなたの時間と会社のお金は使うべきでしょう。

残念ながら、業務効率化のためなのか訪問サービスをしてくれない税理士もいます。そのような税理士はやめておきましょう。

税理士の選び方ポイント7.節税に関する知見をしっかり持っているか

最近の税理士は、節税に力を入れている方が多いと思います。ただしここが微妙な話で、節税とはどこまでが節税で、どこからが脱税かの判断が人によって分かれます。

参考:
節税と脱税の違いとは?脱税の方法と事例を解説

もちろん、積極的に脱税まがいの節税を進めてくる税理士はいないと思いますが、脱税とは言わなくても、税務署に変に思われてしまう境目を助言してくれない税理士はいます。

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「こういったケースは節税としては税務署の心象が良くない。」
「多少の節税効果はあるかもしれないが、手間がかかって費用対効果に見合わない。」
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プロフェッショナルとして、上記の判断をしっかり助言してくれる税理士が良いでしょう。

ここは多少お付き合いをしてみないと見極めは難しいと思います。

税理士の選び方ポイント8.資金調達の知識を持っているか

資金調達自体は本来の税理士の仕事ではありません。とは言え、資金調達を成功報酬で行う税理士は増えてきています。

これは、資金調達が会社運営にとって必要不意可決だという認識が根付いてきたためです。そのため、昔ながらの税理士にはない特徴だと言えます。

あなたの会社の状況を見ながら、

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・どのような公的融資が使えるのか
・銀行との交渉はどうすれば良いのか
・いつ融資を受けることが妥当なのか
・利用できる助成金はないのか
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この辺りが的確に判断できる税理士がいると非常に心強い味方になってくれるでしょう。

税理士の選び方ポイント9.的確な役員報酬のアドバイスをくれるか

役員報酬と法人利益の関係は密接に結びついています。これは、会社と社長のどちらにキャッシュを残したいかという単純な話だけではありません。

会社の利益をどう見せれば良いのか、社長の年収をどう見せれば良いのかで、受けられる融資や融資額が変わってきますし、会社の経営が悪化した場合のリスクヘッジとして、社長の報酬を決めるアドバイスができる税理士はとても優秀だと思います。

参考:
役員報酬ゼロはあり?起業社長の給与を決める4つの方法

税理士の選び方ポイント10.月次決算を行ってくれるか

決算対策は決算直前に行うものではありません。会社が支払う税金などを事前に計算して、今使うべき最適な経費がいくらかを常に把握し続けていける体制が必要です。

期末の決算処理を行い、申告間際になって納税額だけを教えてもらっても対応できません。とは言え、社長が月次決算を行っていては事業が回らなくなってしまいます。

そのため、月次決算の重要性をしっかり説き、サービスに組み込んでくれる税理士が良いでしょう。

税理士の選び方ポイント11.税務署に強いかどうか

決算書類を提出した際に、それが妥当かどうかを判断するのが税務署です。残念ながら、妥当かどうかは税務署の担当者によって見方が変わります。そして、税理士の能力によっても見られ方が変わります。

普段から税務署と揉めているような税理士が提出する決算書は何らかの問題があると考えられ、税務署担当者に細かくチェックされ、揚げ足取りをされる場合があります。

また、税務署への心象を悪くしないように考え、物が言えない税理士もいますがこちらも問題です。税務署とうまく付き合い、適度にものが言える信頼された税理士が良いでしょう。

税理士の選び方ポイント12.新人教習の場に使われないか

これは税理士というよりも、社長自身がしっかりしていなければいけないことですが、組織的な税理士事務所との契約の場合、運悪く担当者が新人になることがあります。

新人のためアドバイス経験も不足していますし、こちらが打っても響かない場合があります。

その場合、「◯◯がしたいから今の担当者は変えてくれ。」と社長が言えなければ、とてもではありませんが会社対会社の折衝はできないでしょう。

もう一度言いますが、優秀な税理士とコンビを組むことは、確実に企業の成長に繋がります!

会社の成長に繋がる税理士の選び方まとめ

12のチェックポイントの中には、税理士に1度や2度会ったくらいでは感じ取れない要素もありますが、わからなければ質問をしてみると良いでしょう。

また、何か月かお付き合いをする中で、合う合わないということもあるので、その辺りもしっかりと話した上でスタートすることがお互いにとって有効でしょう。

絶対に、「安いから!」という理由で税理士を選ぶのだけはやめて、費用対効果の高い税理士をしっかりと味方に付けられるように頑張ってください。

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