原価率とは?原価率の出し方(計算方法)

原価率とは?原価率の出し方(計算方法)

売上が上がっていれば経営は健全である。というのは、実は正しくありません。売上が大きくても、原価率が高ければ手元に残る利益は少なくなるからです。利益を確保するには、この原価率という指標を理解し把握することが大切です。今日は、この原価率の仕組みと算出方法について解説いたします。

原価率を把握しておく重要性

原価率を把握しておく理由は、ずばり「利益率の確保」です。手元に残る利益が多ければ、余裕をもった経営を行うことができます。原価を把握せずに価格設定していると、最悪の場合は赤字に転落し、事業を継続できなくなってしまいます。

原価率とは?

原価率とは、「売上に対する原価の比率」という意味です。原価率を英語で「コストレート」と呼ぶこともあります。原価とは、商品開発に対してかかる費用全てを意味し、製造費、輸送費、仕入れ費だけでなく、作業員の給料、開発・製造に使用する機材の管理費、光熱費、場合によっては商品を販売するための営業費も含みます。上でも書いたように、原価率と利益率や粗利率は密接に関係しています。売上は「利益と原価」の総計であるため、原価率が高くなればその分販売価格は高くなり、必然的に販売するハードル(顧客の期待)が上がります。

原価率の計算方法

原価率の求め方は、「原価÷販売価格×100」になります。より原価率の計算法を理解できるよう、簡単な計算式で説明します。

  • 仕入れが20円
  • 加工費が30円
  • 販売価格が150円

この場合、原価率は「原価50円(仕入れ費20円+加工費30円)÷150×100」と算出できるので、原価率は33.3%になります。全体の平均原価率を求めるのはもちろん、個々の商品別の原価率も常に把握しておきましょう。原価率は、様々な要因によって変動するため、なるべく細かいデータを収集しておくことが大切です。

その商品の原価率は高い?低い?業界別平均原価率

「この原価率は高い?低い?」時期や商品によってブレがあるものの、目安にする平均の原価率や相場を知りたいですよね。ここでは業界別の平均原価率を紹介します。ぜひ、ここで紹介する数値を参考に、な原価率を保ちましょう。

  • 不動産業・・・75.7%
  • 銀行、信託業・・・78.5%
  • 出版、印刷業・・・70%
  • 旅館業・・・74.2%

<参考:EDIUNET http://industry.ediunet.jp/choice/525/>※全体平均

原価率が重要視される飲食店は少なく、全体の平均は30%前後といわれています。飲食店のジャンル別のデータは以下の通り。

  • カフェ・・・24〜35%
  • ラーメン店・・・30〜32%
  • 居酒屋・・・28〜35%
  • イタリアン・フレンチ・・・38〜45%
  • 寿司屋・・・50〜53%

具材が高い飲食店ほど、原価率が高くなる傾向にあります。ただし、ここで書いている数値はあくまで全体平均です。「俺のフレンチ」は、原価率が90%と非常に高い数値にもかかわらず、回転率を上げることで利益を上げています。必ずしも原価率が高いからといって経営状態が悪いと一概に言えず、工夫次第で利益を確保することも決して不可能ではありません。

飲食店同様、製造業も原価率を把握することが重要とされています。というのも、製品の開発には業務用の機械や工場が必要な場合が多く、そうなると工場の初期投資と維持コストや作業員への給料が発生するため、他の業界と比べると原価率が高くなります。

原価率が高い原因として考えられること

原価率が高い場合、主に以下の3つが原因として考えられます。

1.ロスの増加

在庫の賞味期限切れ、注文のキャンセルなどでロスが発生した場合、原価率が高くなることがあります。原価率の主な原因を、ロスの増加と考えがちですが、ロスだけで原価率が急に上がることはほとんどありません。

2.原価率の低い商品の売上が減少した

原価率が上がる主な原因は、原価率の低い商品の売上減少です。原価率の高い商品の売上の比率が多ければ、必然的に平均原価率は高くなります。未然に防ぐには、商品ごとに原価率を算出し、常に可視化できる体制を作ることが大切です。

3.オーバーポーション

ポーションとは、飲食業界の専門用語で「各メニューで定められている食材の分量」のことで、オーバーポーションとは、規定の分量を超えて盛り付けることを指します。オーバーポーションは非常に微量な損失ですが、積み重なければ大きなロスになり、原価率を大きく押し上げる原因になります。

原価率を抑える方法

原価率を抑える効果的な方法は、以下の4つになります。

システムを導入し、従業員の業務を減らす

例えば、セルフレジの導入、オーダーの電子化、食券機の設置など、システムを導入して従業員の業務を減らすことができます。ただ、初期費用がかかるので、どのくらいで回収できるかなど、事前に計算することが重要です。

オペレーションを改善する

特に飲食店の場合、オペレーションを少し変えるだけで、ロスやオーバーポーションを減らすことができます。マニュアルの改訂、キッチンの動線の見直し、人員配置の改善など、できることはたくさんあります。

原価率が低い商品・メニューを開発する

原価率が高い商品だけでなく、原価率の低い商品も作りましょう。例えば、激安居酒屋では焼き鳥など原価率の高い商品の価格を下げて提供するかわりに、原価率の低いハイボールなどで利益を上げています。このように、原価率の高い商品とセットで注文したくなる原価率の低い商品を開発すると良いです。

メニュー点数を絞る

在庫を抱える数が増えれば、在庫ロス率も上がり、製造工程やオペレーションも煩雑になります。コンセプトやターゲットを明確にしメニューを絞りましょう。

原価率の計算に便利なツール・アプリ

最後に、原価率を自動計算してくれるエクセルテンプレートやアプリを紹介します。
計算用のフォーマットを作成するのが面倒・・・という方はぜひご活用ください。

アプリ フリマ手数料の計算サイト|Webアプリ

https://d-web-design.com/web_service/arari.php

原価率だけでなく、粗利、粗利率も計算できます。売上と原価と雑費を入れるだけのシンプルな操作画面なので、計算が苦手な人にもおすすめ。利用は無料で登録不要。

利益計算 〜商売人やせどり,ネット販売からフリマにバッチリ〜|iPhoneアプリ

https://itunes.apple.com/jp/app/利益計算-商売人やせどり-ネット販売からフリマにバッチリ/id552223388?mt=8

原価率をパパっと計算してくれるiPhoneアプリ。売値と原価を入れて利益率と原価率を算出するだけのシンプルな作りになっています。細かい計算はできないため、ひとまず原価率を知りたいという時に活用できます。利用は有料で120円かかります。

原価率を計算できるエクセルテンプレート

原価管理_01|bizocean

https://www.bizocean.jp/doc/detail/109695/

商品やサービスにかかるコスト、原価、原価率を算出できるエクセルテンプレート。1つの商品に対し、コストの項目を20まで設定可能。利用無料。要会員登録。

原価表|テンプレート祭り

https://template-matsuri.com/template/genkahyou.html

飲食店の原価表を作成できるエクセルテンプレート。フードメニューとドリンクメニューがあり、使用量、単位、原価、原価率と細かく計算できるため、原価率の改善などにも活用できます。登録不要、利用無料。

エクセル原価計算表テンプレート|エクセルで作る飲食店メニュー

https://officeut.blog.fc2.com/blog-entry-42.html

食材リストに記入しておくと、使用済みの欄に使用食材を記入するだけで、自動計算されます。上部に、売価、原価総計、原価率、粗利、利益率が表示されるため、商品ごとの原価率の分析に最適。登録不要、利用無料。

まとめ

原価率を下げるなら、まずは細かく商品やサービス別に原価率を算出し、逐一分析することが重要です。メニューのリニューアル、オペレーションの改善など、一工夫するだけで原価率を抑えることは可能です。今は無料で原価率を計算するエクセルフォーマットやWebアプリなど、便利なツールがたくさんあります。ぜひ、そういったものを活用して原価率を抑えていきましょう。

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