自称:James(ジェームズ)
BtoBでCRMを活用するメリット
BtoBでCRMを活用するメリットは、「顧客情報の一元管理」と「顧客分析による営業戦略の活用」の2つを挙げることができます。
その為、CRMは顧客管理システムとして利用されます。
BtoBは、BtoCと違い、自社商品を認知してもらってから発注を受けるまでの時間は長くなります。
「製品認知から受注まで」の間では、見込顧客への製品説明や技術仕様の問い合わせ対応、そして価格交渉といったプロセス(過程)を経て受注になります。
その為、受注までに「今どこまで進んでいるのか?」「次のプロセス(過程)に進めない課題は何か?」を目に見える形で管理することが重要になります。
また、「次のプロセス(過程)に進めない課題」を分析することで、マーケティング時のコピー制作に活かしたり、顧客への営業トークに活用することもできます。
以降では、下記2つのメリットにフォーカスして説明をいたします。
- 顧客情報を一元管理できる
- 顧客情報を分析して営業戦略の構築ができる
導入前に検討すべきことに「事
顧客情報を一元管理できる
お問合せを頂く際に、よく耳にするCRMの検討理由は、「顧客情報の一元管理」です。
現在はコロナ禍で訪問営業が行えないこともあり、「既存顧客から新規案件の発掘」と「営業の効率化」を行いたいというのが理由です。
また、単に顧客を一元管理するというよりは「営業を一気通貫でデジタル化するデジタル営業を進めたい!」という意見も多く頂きます。
顧客情報を一元管理するメリットは、部門間で同一の顧客情報を確認できることです。
顧客情報に関わる部門は多く、マーケティング部門、インサイドセールス部門、フィールドセールス部門、受注後は、フィールドエンジニア、そして、請求書発行から入金消込まで行う経理部門と幅広く関わります。
昨今では、サブスクリプションサービスに注目が集まっていますが、サブスクリプションで売り上げを伸ばす為には、継続して使い続けていただくことが重要になります。
少し前の話ですが、「コマツのICT建機」は全世界に展開する建機40万台をネットワークで繋いで常時監視、遠隔制御しています。
建設機械の状況を全てインターネット経由で把握して、機器のメンテナンスが必要になればサポートスタッフから連絡をします。
将来は、様々な分野の機械自体は現在市場価格の半分以下で提供し、メンテナンス等で常に快適に使える状態をサブスクリプションで提供する時代になるかもしれません。
常に良い状態で使えることが事故や不要作業を削減し、結果サブスクリプション利用の方がコストが低くいと考える経営者が増えるはずです。
今後は、DXが進み、製造業でもサブスクリプションサービスを展開するメーカーが現れます。それほど、今は変革の時代なのです。
そして、このような時代の変化の中では、「顧客情報管理」と「共有」がポイントになり、組織として連携することがより重要になりました。
その良い例がまさに「CRMでの顧客情報一元管理」なのです。
今までの顧客管理は、受注前と受注後の大きく2つに分かれていました。
売上を作ることが優先される為、今までは「受注前」にフォーカスがあたってきましたがお客様に継続して利用され続ける(リピートの受注を受け続ける)には、受注後のサポートや効率的な経理処理が必要になりました。
結果、受注前と受注後の顧客への活動履歴を全て閲覧できる仕組みが必要になったのです。
そして、「顧客情報」と「顧客への活動履歴」を記録するプラットフォームにCRMが活用されるようになりました。
顧客情報を分析して営業戦略の構築ができる
皆様にとって「営業戦略」とはどのようなイメージでしょうか。
多くの方は「ぼや~」としたイメージはお持ちですが、具体的に「うちの営業戦略こうだ!」と言える方は少ないのではないでしょうか。
現在の営業には「戦略」が必要です。
なぜなら、インターネットの普及で企業担当者は簡単に情報を手にすることが可能となり、BtoBでも「長年のお付き合い」だけでリピート受注できる時代ではなくなったからです。
常に競合他社や中国の安価な製品も検討する時代になったので、徐々に自社以外の製品を検討されることが多くなってきました。
特に、購買部がある企業ではその傾向は強く、戦略的に営業を行わなければ、負けてしまう時代になりました。
では、現在の「営業戦略」とはどのような戦略でしょうか?
様々な意見があると思いますが、ズバリ「情報戦略」です。
お客様に継続して利用していただけるよう企業側から利用者に常にアナウンサーしていくことが重要になります。
具体的には、下記です。
- 自社商品(製品/サービス)をどう利用するとどのような満足を得られるのか
- 自社商品を利用することで、お客様(事業計画)の目標を達成させることができるのか
「こんなことは、昔からやっている!」と思われている方もいらっしゃると思います。
そうです、昔から似たような取り組みはありました。
IT業界では「ソリューション営業」とも呼ばれていますが、今は同じ「ソリューション営業」でも視点が違います。
以前までは、「企業担当者にとってどうか」という視点でしたが、今は、「お客様(企業)の目指す事業計画に対してどうか」という視点に変わりました。
つまり、「売って(受注して)終わり」ではくなったのです。
その為、企業担当者への営業活動、納品後のメンテナンスやサポートまで一貫して活動履歴を残す必要があるのです。
その結果、
- お客さまが次に何が必要か(欲しいか)を把握し
- 「今どのような課題があるから検討が止まっているのか?」を社内共有してアプローチ方法を素早く提案する。
この「早いサイクル」が求められているのです。
その為、顧客に関わる全情報を一元管理すること(情報集め)が重要になるのです。
マーケターは、新規顧客と既存顧客毎に違った視点でのキャンペーンメールを行い、その反応からお客様のニーズを想定して次のコンテンツに誘導していきます(育成:ナーチャリング)。
>>ナーチャリングとは?顧客を育成する具体的な手法・施策とは
そして、頃合いを見て、インサイドセールスやフィールドセールスに顧客情報をパスします。
受注後は、どんなメンテナンス活動やクレーム等の問い合わせを受けたのかを全て顧客に関連付けして保持することで、マーケターがより顧客ニーズに沿ったコピーや広告、告知用メールを送信することが可能となるのです。
このように今の営業は業務の連鎖で作られ、それの連鎖が「滑らかに進むこと」で、顧客にとって信頼のおけるポジションを維持することができるのです。
情報の集合体をCRMに作り上げ、そこから次のチャンスを作り上げる情報戦略が今の時代は必用なのです。
BtoBでCRMを活用するデメリット
BtoBでCRMを活用するデメリットは、「コスト」と「結果が出るまでに時間がかかる」の2つになります。
無料版もありますが、現実的には有料プランを利用することがほとんどです。
当然コストがかかりますので、企業としては慎重に取り組まなければなりません。
また、効果を感じるまにでは時間がかかります。
CRMの入力項目のメンテナンスや運用ルールの見直しなど組織的に変更していくことが多く、「CRMへのデータ登録がむしろ業務を圧迫している!」と営業マンから不満が出ることもあります。
(このようなケースは、ITツール全般に言えますが、、、、)
そのような時期を乗り越えて、やっとシステムは定着します。
それは、経営者にとって見れば予想外かもしれません。
BtoB向けCRMおすすめ5選!自社に合ったツールを選ぼう
コロナ禍により、最近では中小企業でのCRM導入が盛んですが「自社に合ったツールがどれか分からない!」といった相談を受けます。
予算や会社規模や数値目標により自社に合ったツールを選ぶのは悩ましいですが、ITツールはまずは始めなければその良さも分かりません。
CRM製品は市場に多く提供されていますが、その中でも無料で提供されいる3製品とCRMと言えば「セールスフォース」そして、国産CRMでは認知度の高い「eセールスマネージャー」の計5製品を紹介いたします。
freshsales
今年(2021年)の8月にFreshworkCRMがバージョンアップし、「Freshsales」になりました。
実は、FreshworkCRMの前のサービス名が「freshsales」だったので、「もとに戻った?」と思いますが、以前のfreshsalesとは比べ物にならないほどバージョンアップしました。
また、値段も圧倒的に安くなり、「こんなに機能が豊富でこんな安くていいの?」と思うほどです。
おそらくfreshsalesのミドルレンジの価格が日本のCRM製品のエントリープランの価格になると思います。
(日本のCRM製品に比べ機能が豊富で安価だと思います。)
しかも、CRM機能にMA機能がついている製品はよく見ますが、通話機能とチャット機能までついてます。
MA機能(ジャーニー機能)が搭載しているプランは「freshsales Suite」になります。
>>FreshworksCRM(Freshsales)とは?料金や口コミ・評判、機能を解説
MA機能が不要なら、無料プランで機能を満たせてしまいます。
顧客管理をExcel(エクセル)やスプレッドシートで行っているなら、脱Excel(エクセル)/脱スプレッドシートの為にも是非無料プランを使ってください。機能は十分です!。
>>エクセルの顧客管理に限界を感じた時の対処法!脱excelのメリットとは?
Salesforce Sales Cloud
Salesforce Sales Cloudは、CRM市場のガリバーです。
日本市場にCRMを根付かせたのはセールスフォースと言っても過言ではありません。
コロナ禍で売上を伸ばし、Slackも傘下に入れました。
Salesforce Sales Cloudは、非常に高価な製品です。
投資コストがあれば、業務要件をほぼ満たすことができます。
機能も豊富でアドオンでPardotというMAツールも提供されています。
salesforceと連携できる製品も多いので拡張性という意味では魅力的な製品です。
HubSpot CRM
MAツールを提供していたHubSpot社が提供する無料のCRM製品です。
MAツールの使いやすさに提供がある為、CRM製品も画面はシンプルで使いやすいです。
少し玄人な画面構成である為、用語を知っていないと初めは戸惑うかもしれません。
機能が充実した有料プランもありますので、物足りない場合は有料版を検討されるとよいと思います。
Zoho CRM
Zoho CRMは、幅広い機能を揃えています。
CRMと言いつつも、見積、受注、請求処理機能まで搭載されています。
よりSFAに近い機能を求めている企業には魅力的な製品です。
>>zohoと他社CRMを徹底比較!hubspot・salesforce・freshworksCRM
プランも無料版があります。
画面は今風で、スッキリとした画面デザインです。
但しマーケティング機能は少し機能が物足りないと思われるかもしれません。
eセールスマネージャーRemix Cloud
eセールスマネージャーRemix Cloudは、ソフトブレイン社が提供する国産のCRM/SFA製品です。
最近では珍しく、オンプレミス版でも提供しています。
国産のCRMでは搭載されていることが多い名刺管理機能が搭載されています。
日本はまだ名刺文化なんだと痛感します!。
また、BI機能が搭載されています。これも日本文化にあっていますね。日本人は帳票が大好きです。
特に色々詰め込んだ帳票が好きです。
そのようなニーズにも応えるのがこの製品の良いところですね。但し、価格は高めです。
無料版もありませんので、敷居が若干高めの製品かもしれません。
- 営業支援
- 顧客管理
- 名刺・人脈管理
- 情報共有
- マーケティング
- BI
- スマホアプリ
- システム・データ連携
- セキュリティ
価格は、下記3つのプランが基本料金で、月額の1ユーザ当たりの料金になります。
- スタンダード
- ナレッジシェア(閲覧のみ)
- スケジュールシェア(グループウェアのみ)
¥11,000 基本機能が全て利用できます。
¥6,000 参照用ライセンスです。
¥3,000 案件状況や商談管理機能が使えないので、CRM機能ではなくあくまでもグループウェア機能です。
オプションには、ワークフローがあります。
この機能も日本文化にマッチしています。
ハンコ文化の日本人は、誰かの承認がないと稟議が進まないので国産メーカーならではの機能ポジションになります。
BtoB企業向けCRMツールの選び方とは?
メーカーは、どのような企業に使ってほしいと想定して開発を行っております。
その為、メーカーの想定するニーズとマッチするとそれは使いやすいツールと言えます。
もちろん、ジャストフィットな製品はありません。どこかで妥協すべきこともあります。
その為、まずは「どんな数値目標を実現したいか?」を明確にする必要があります。
また、使い慣れてくると機能に詳しくなり、「もっとこんなことができないかな?」と効率化が気になります。
その為、他システムと連携できる幅が広いとより良いと思います。
以降では、下記3つの項目に関して説明をいたします。
- 使いやすい機能性になっているか
- 自社の課題や目的に合っているか
- 他システムとの連携機能があるか
使いやすい機能性になっているか
「使いやすさ」は人それぞれなので、定義するのは難しいですが、業務で一番使う画面で「操作性が気に入るのか否か」で使いやすさを判断するのが良いです。
CRM製品で日常的に使う画面は、下記4つです。
- 顧客一覧画面
- 顧客詳細画面
- 商談一覧画面
- 商談詳細画面
顧客一覧画面のポイント
顧客一覧画面では、フィルター機能がポイントになります。
一覧で絞り込み(フィルター)をかけて、絞り込み条件をビューとして保存するまでの操作がスムーズに行えれば使いやすいと思います。
多くのCRM製品では、顧客一覧で絞り込みしたリストに対して、一括でメールを送ったり、顧客属性情報(住所のフィールド等)を一括置換できます。
その為、顧客一覧画面の「絞り込み操作」は次の操作に影響するので重要になります。
また、詳細画面を開かないと顧客の属性情報が変更できないと使いずらいので一覧上で顧客情報を変更できると便利です。
顧客詳細画面のポイント
顧客の属性情報を確認する画面ですが、あまりポップアップ(モーダル)を多用する画面だと使いずらいと思います。
好みかもしれませんが、ポップアップ(モーダル)で詳細情報の確認する仕組みの場合クリックする数が増えるのでお客様からの電話を受けながら画面を確認する使い方の場合は、使いずらいです。
今後は、インサイドセールスが広がるので、その際は、顧客詳細画面から電話をして、ヒアリングした情報をその場でCRMに書き残す作業が多くなります。
>>インサイドセールスのやり方とコツ!成功・失敗した事例も解説
その場合も想定すると、電話応対でも使いやすい顧客詳細画面がポイントになります。
以外に縦スクロールで確認できる方が目線が分断されずに済むので使いやすいです。
商談一覧画面のポイント
主にマネージャーと営業スタッフが営業会議に使う画面です。
営業マン別に商談をスムーズに切り替えることができれば、使いやすいです。
また、営業会議中に使う場合は、案件の状態(ディールステージ)毎と一覧を切り替えて使うことになるので、表示形式をスムーズに切り替えることができないと不便です。
もちろん、一覧にした時は、商談の一覧画面に移動しなくても一覧上で値が変更できる方が使いやすいです。
商談詳細画面のポイント
商談の詳細画面では、案件に対する稼働履歴(日報的な記録)が登録しやすいことがポイントです。
日報的な記録エリアがワンクリックしないと表示されないのでは使いにくいです。
また、活動履歴は時系列に見る必要があるので、画面遷移やポップアップせずに確認できる仕組みである必要があります。
自社の課題や目的に合っているか
ツールが「自社の課題や目的に合っているか」は大変重要です。
なぜなら、いくらよくできたツールであっても目的が達成できなければ意味が無いからです。
「お前は何が言いたいのだ~!」と思われていると思います。
言いたいことは、ツールを導入することを「目的」にしてはいけないということです。
DXがバズワードのように広がっています。
Web広告にもずいぶんDXがあふれています。
DXに取り組む為にCRMを導入する企業が多いですが、「CRMを導入する」イコール「DXに取り組んでいる」になってはいけないのです。
自社の課題を明確にし、KPIやKGIを定めるそのプロセスが重要です。
そのプロセスを経て目指した事業計画があって初めて、「では、CRMで何をするか?」が見えてくるのです。
他システムとの連携機能があるか
ITツールの面白いところは、データを連携することです。
私はインテグレーター時代が長いので特にそう思うのかもしれませんが、CRMで蓄積したデータをどんなシステムに連携すれば、「より便利になるのか?」を考えるのが好きです。
話がそれましたが、「より便利になるのか?」は、非常に重要です。
APIを使ってWeb上のシステムが自動的に連携してデータが瞬時に広がれば、業務効率は上がります。
今までは、「3日後でないと確認することのできなかったデータが「今」確認できたらどうですか?
このデータ閲覧のスピードがDXを生むのです。
だから、CRMと他システムを連携しビジネスにスピードを生むことが、顧客を満足させることになるのです。
その為には、CRMには充実したAPIが求められます。
BtoB企業のCRM導入で抑えるべきポイント
突然ですが、これからの営業はどんな営業だと思いますか?
素早い顧客データ収集とそのデータ分析。
そして、電話営業です。
「え?!電話営業?」と思われるはずです。
この電話営業がミソです。
全てがデジタルで完結せず、「人」を感じる部分があることで、「話を聞いてもいいかな」と思わせるのです。
いいタイミングで見込顧客に電話できればアポイント率は上がり、その結果、受注率が上がります。
このプロセスを管理するのがCRMでそのキモは滑らかなにデータが流れることです。
マーケターが潜在顧客を見つけて育成(ナーチャリング)、そして、タイミングよくインサイドセールスが電話をかけて、アポイント獲得、最後に営業マンがクロージングする
>>ナーチャリングとは?顧客を育成する具体的な手法・施策とは
このサイクルを素早く回していくことが営業DXです。
その為には、下記2つがポイントになります。
- 事前に社内で運用ルールを決める
- CTI連携させて顧客対応の効率化を図る
事前に社内で運用ルールを決める
「マーケター、インサイドセールス、営業マン」のサイクルを素早く回していくことが営業DXと説明しましたが、このサイクルを早く回すには運用ルールが必要です。
ルールが無ければ、どこかで情報が滞り、素早いサイクルが回りません。
CRMを検討する際には、事前に運用ルールを準備しましょう。
CTI連携させて顧客対応の効率化を図る
インサイドセールスは電話による内勤営業です。
その為、CRMの顧客画面を閲覧しながら電話できれば効率的です。
今後、CTIのようなインターネット電話はCRMのデフォルト機能になります。
そして、インサイドセールスの仕事幅は広くなりインサイドセールスをより効果的に運用する機能がCRMの選定ポイントになります。
>>インサイドセールスのやり方とコツ!成功・失敗した事例も解説
BtoB企業がCRMの導入前にすべきこと
BtoB企業がCRMの導入前にすべきことには主に下記4つがあります。
- 顧客ベースの事業戦略の立案
- 実行計画の策定
- 課題や目的に合わせたCRMツールの選定
- 部署・チームごとの役割を明確にする
①:顧客ベースの事業戦略の立案
CRM導入前には、「事業戦略の立案が重要」と説明しましたが、立案することはベストですが、マストではないと考えています。
実は、CRMのデモを行わせていただく際に必ず聞くことがあります。
それは、「どのような経緯でCRMを検討されているのですか?」です。
多くの方は、「業務の効率化」或いは、「顧客管理が出ていないから」と答えます。
私がデモを行う前に、必ず聞く理由は、事業戦略としてCRMを位置付けているのかどうかを知りたいためです。
(あと、どの機能を説明するとニーズに合うのかを見極める為でもあります。)
実際には、事業戦略として位置付けているお客様はほとんどいらっしゃいません。
それは、CRMで「事業スピードを変えることができる」ことにまだ気づかれていないからだと思います。
営業をDXする場合、「素早い情報の収集」と「情報共有」がキモになります。
そこが分かると「事業戦略には、CRMの有効活用が必須!」と気づきます。
確かに、「事業戦略の立案」と言葉で言うのは簡単ですが、実際に立案するのは結構しんどいです。
その為、私はそんなむずかしい戦略は必要ないと思います。
但し、何を目指すか(主要なKPI)は重要です。
数値的な目的が無いと、組織の共通認識がぼやけて組織運営が難しくなるからです。
CRM導入時には、まずは、「営業の見える化」と「営業のスピード化」の2つを目指すのが良いです。
次のステップで売上にどれだけ貢献しているのかを細かく分析し、顧客情報を基盤とした事業戦略を考えます。
無計画は無駄なコストを生みますが、一定の方向性を決めたら、「始めてみる」というのが近道です。
繰り返しになりますが、CRMを導入する際には、「業務の効率化」にとどまらず数値目標まで考えて頂ければ失敗のリスクを低くすることが可能となります。
②:実行計画の策定
実行計画の策定は、次項の「部署・チームごとの役割」にも関係します。「いつ」「だれが」「どんな情報」を登録し、どこまで見込顧客を育成(ナーチャリング)したらインサイドセールス・営業マンに引き渡す(パスする)のかを決めます。
このプロセスは非常に重要です。
「素早い情報の収集」と「情報共有」の為には、実行する計画が必用となるからです。
③:部署・チームごとの役割を明確にする
前項で説明した「実行計画の策定」とワンセットで準備します。
役割を決める際には「各担当者のゴールがどこなのか?」を明確にします。
それがKPIです。
役割が明確でないと、スタッフは「なんとな~く」業務を処理します。
なぜなら、「目的が明確でないと人は言われたことしか行わない」からです。
「もう1歩踏み込んだ情報を見込顧客に聞き出す」そのアクションを各自が少しずつ行うことで、「情報の質が」変わります。
CRMの命は「情報の質」です。
形骸化された情報は、分析対象としては価値が少ないです。
その為、少しでも「質のある情報」を蓄積する必要があります。
だから「部署・チームごとの役割を明確」にすることが重要なのですね!
④:課題や目的に合わせたCRMツールの選定
ベストは、事業戦略があり、事業が達成する目標を実現する為には、「どのような機能が必要か?」と考えてCRMツールを選定するのが良いです。
しかし、ほとんどの企業では事業戦略を作ってからCRMを選択することはほとんどありません。
その為、「新規顧客を獲得したいのか?」或いは「既存顧客からのリピート受注を増やしたいのか」をまずは決めてください。
新規顧客の獲得ならインサイドセールスの検討をされていると思いますので、電話機能に注目します。
また、リピート受注を目指すなら、商談一覧及び商談詳細機能の使い勝手に注目します。
まとめ
ここまで読んでいただきましてありがとうございます。
BtoBの場合、リードタイムが長く、決済者が多い為受注までのプロセス管理が重要になります。
このプロセスを管理は「以外と手のかかる作業」である為、CRMツールを使って「営業の見える化」が必要となります。
CRMを有効活用し、営業をスピードアップすることが「これからの営業スタイル」ですね!。