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      2016/03/17
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個人事業主のメリットデメリットと具体的な所得目安

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この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

個人事業主は副収入を得る手段の1つに過ぎない

多様化した今の時代、個人が収入を増やす手段は様々です。本業の他にちょっとした副収入を作りたいなら、わざわざ会社(法人)を作る必要はありません。

例えば、インターネットで副収入を得る手段は簡単に思いつきます。アフィリエイトやネット販売を使ったせどり、いらなくなった洋服などのオークション販売などなど……です。

もちろんこれらのちょっとした副業のために、最初から何らかの届け出が必要になるかと言うとそんなことはありません。

少しずつステップアップしていく中で、必要に応じて「個人事業の開業届出」を税務署に申請したり、「法人登記申請書」を法務局に申請したりすれば良いのです。

参考:
[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|申告所得税関係|国税庁
社長の初仕事は会社設立!起業手続きの8つの流れ
法務省:商業・法人登記申請

では、最初のステップである個人事業主は、どのような状態であればなった方が良いのでしょうか。

今回は、個人事業主のメリットデメリットと個人事業主になるべき具体的な所得目安を見ていきましょう。

個人事業主とは

まずは個人事業主の定義から。

個人事業主とは、法人を設立しないで自ら事業を行っている個人のことです。

個人事業主という名前だからといって事業主一人のみというわけではありません。家族のみ、あるいは少数の従業員で構成する小規模経営が一般的です。自営業者と言った方が馴染みやすい方もいるでしょう。

例えば、商店街の店舗、街中の飲食店、美容院、コンサルタント業なども規模によっては法人ではなく、個人事業主で営まれています。

事業を行っているという意味では個人事業主も法人と同じように思うかもしれませんが、個人事業主と法人では義務と権利が異なります。

法人のメリット、デメリットは以下を参考にしてください。

参考:
法人は個人事業主より得?会社設立のメリットデメリット

個人事業主のメリットとデメリットは、その義務と権利によって以下のものが考えられます。

個人事業主のメリット

個人事業主のメリットは、以前お伝えした青色申告のメリットとほぼ同様です。つまり、個人事業主でメリットを得たければ、白色申告ではなく、青色申告にした方が良いということです。

以下で簡単に引用しますが、詳細はリンク先で確かめてください。

個人事業主のメリット1.業績によって控除額を選択できる

青色申告では、帳簿を複式簿記で管理していれば65万円、簡易簿記で管理していれば10万円を課税所得から控除できます。これを青色申告特別控除と言います。

個人事業主のメリット2.赤字は3年繰り越すことができる

日本の会計では、繰越欠損金という制度があります。簡単に説明すると、その年の赤字を申告する(損失申告)ことで、3年に渡って所得の相殺を行うことができ、納税額を抑えることができるというものです。

個人事業主のメリット3.家族への給与を必要経費にできる

事業所得を家族(従業員扱い)に給与として支払いうことで、経費にすることが可能です。

もちろんその場合、
課税所得=収入-経費-各種引当金、準備金等

この計算式に当てはめることができるため、課税所得額は少なくなります。

個人事業主のメリット4.30万円未満の固定資産は即時償却の経費にできる

青色申告であれば、1セットに付き30万円未満の減価償却資産は、取得した事業年度で全額を経費にできます。これを「少額減価償却資産の特例」と言います。

少額減価償却資産の特例は、その事業年度で固定資産を取得した合計額300万円を限度に損金算入できます。

個人事業主のメリット5.事業主は自宅兼オフィスで家賃や電気代の一部も経費にできる

青色申告の場合、賃貸であれ持ち家であれ、オフィス兼としていれば、家賃や光熱費などを割合に応じて経費にできます。

参考:
確定申告の青色と白色とは?個人、法人のメリットデメリット

これらに加えて、個人事業主のメリットは他にもあります。

個人事業主のメリット6.事業所得と給与所得などを合算できる

確定申告の際、給与所得、雑所得など他の所得があれば、それらと事業所得を合算して申告できます。仮に事業所得が赤字だったとしても、他の所得との合算で税金還付が多く受けられるようになります。

個人事業主のメリット7.屋号で口座管理できる

家計用のものとは別に、個人事業主の屋号で銀行口座を開設できます。家計用のものと別口座にすることで記帳が楽になりますし、事業にもメリハリが付きます。

さらに、税理士や金融機関に事業主として通帳を見せる際に、プライベートな部分が見えてしまうことを防げます。

個人事業主のデメリット

個人事業主のデメリットも青色申告のデメリットとほぼ同様です。メリットがあるため、デメリットが許容できると考えてください。

つまりこちらのデメリットも青色申告することを前提に考えます。

個人事業主のデメリット1.税務署に申請が必要になる

青色申告をで確定申告を行いたい場合は、まず最初に「所得税の青色申告承認申請書」を最寄りの税務署に届け出る必要があります。

個人事業主のデメリット2.複式簿記での記帳が必要になる

青色申告では、損益計算書と貸借対照表の両方を作成し、決算書として毎年3月15日までに提出しなければいけません。また前述のとおり、必要帳簿類も増えるため、管理コストがかかってきます。

参考:
確定申告の青色と白色とは?個人、法人のメリットデメリット

これらに加えて、個人事業主のデメリットは他にもあります。

個人事業主のデメリット3.確定申告が毎年必要になる

「個人事業の開業届出」を提出すると、例え年間所得が20万円未満でも毎年確定申告が必要になります。

個人事業主のデメリット4.失業保険が出ない

個人事業主は自ら事業を行っているため、失業という概念はありません。そのため失業保険の給付がありません。給付を受けたければ、開業停止届か廃業届を出して、個人事業主をやめるしかありません。

個人事業主になるための所得目安は?

個人事業主にはメリット、デメリットがあるので、それらを天秤にかけて「個人事業の開業届出」を出す必要があります。判断材料の1つに所得目安があります。

年間所得20万円未満

確定申告の必要もありません。

年間所得20-50万円

確定申告が必要です。毎年所得が見込まれる場合は、将来を見据えて青色申告を行っても良いでしょう。

年間所得50-100万円

青色申告でメリットを受けられる所得なので、個人事業主の申請を行っても良いでしょう。

年間所得100-500万円

300万円を超えると記帳が義務になります。個人事業主になり、65万円特別控除を活用してください。

年間所得500-1,000万円

500万円を超えたくらいから、会社設立を視野に入れた方が良いでしょう。

年間所得1,000万円超

個人事業主から法人に切りた方が得です。

個人事業主のメリット、デメリットと具体的な所得目安まとめ

冒頭でお話した通り、何らかの収入を得ていてもすぐに個人事業主になる必要はありませんし、ある程度継続的な所得を得るまでは個人事業主のメリットもありません。

私たちは会社を作る(法人を作る)と言うと、とてもハードルが高く、人生のすべてをかけて挑まなければいけないと思ったり、到底自分にはできないと思いがちですが、会社設立は個人事業主の延長にあるだけのものです。

そして、個人事業主も単なる副収入や何らかの雑収入の延長にあるだけのものです。

それらの違いは義務と権利です。

もちろん、少額の副収入を得ることと会社組織を経営することの難しさは全く変わりますが、「安く仕入れて、高く売る」という商売の基本は何も変わりません。

将来独立をしたいという方は、いきなり会社を辞めて独立を目指すのではなく、まずは会社に所属しながら副収入を作り、個人事業主を経て、会社設立に至るという道もあることを知っておいてください。

個人事業主が行える節税対策もしっかり押さえておきましょう。

参考:
賢く節税!個人事業主が意識すべき15の所得控除

また、起業に至るまでの考え方や起業を決意するまでの流れも押さえておいてください。起業すること、社長になることを特別なことだと思いすぎないことが大切です。

参考:
副業禁止でも大丈夫!在職中の起業準備7つのポイント
アイデアからビジネスモデルを作るたった1つの方法

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