真似したい!身近なIoT事例から学ぶ効率化の方法

真似したい!身近なIoT事例から学ぶ効率化の方法

様々な分野でIoTの導入が進んでおり、身近な存在となってきました。各分野におけりIoTの活用方法について学ぶと、自身のビジネスに活かすためのヒントを得ることができるでしょう。

今回は、身近なIoT導入事例を紹介していきます。

IoT導入事例①:農業

農業においては人手不足が深刻であり、就業者の平均年齢は60歳超ともいわれています。
労働力が慢性的に不足している農業においては、作業の効率を重視すべきですが、他分野に比べると非効率的な部分も目立っていました。
農業における労働力不足を解消するべく、政府は「スマート農業」を後押し。AIやIoTの導入が推進されるようになりました。

具体例としては、ロボットやビッグデータなど最新のテクノロジーを導入していくことで人材不足に対応しようとしています。様々なテクノロジーの中でも、農業においてIoTは重要な位置付けとなっており、様々な技術が開発されています。

株式会社セラクの「みどりクラウド」では、農家が温度や湿度、土壌水分などを確認できるセンサーを設置し、自身の無線LANを使うことでモニタリングできるサービスを提供しています。
さらに、センサーで収集したデータはアプリ上で確認することができるのです。農作物の状態や栽培環境をチェックする手間が大幅に省け、農家としては身体的にも負担が軽減され、生産性が向上するでしょう。

最新設備を導入するにはコストがかかりそうなイメージですが、みどりクラウドの場合は基本のセットで初期費用が68,000〜128,000円。以降、月額料金として1,280〜2,260円がかかりますが、これなら負担に感じない農家も多いでしょう。
事業にIoTを導入するためには膨大な費用がかかるというイメージがある経営者も、意外と敷居が低いと感じられるのではないでしょうか。

最近では、米びつにセンサーを設置し、なくなる前に精米したてのお米が届くというサービスを展開する企業も出てきており、ますますIoTが身近なものになってきていることが実感できます。

IoT導入事例②:飲食店

飲食店でも効率を上げるためにIoTの導入事例が続々と出てきています。飲食業界における代表的なIoTの例としては、回転寿司での取り組みが挙げられます。

回転寿司のお皿にICタグをつけ、古くなったお皿は自動的にレーンから外す仕組みを取り入れている店があるのです。職人の手間を減らすことができ、顧客はフレッシュな寿司を食べることができる、Win-Winの仕組みなのです。IoTの導入によって人件費が減り、顧客の満足度が上がり、最終的に顧客の数が増えるのなら、良循環が生じたといえるでしょう。

その他、コップをコースターに置くと自動的にプリンターに伝票が出力され、全体コストの4パーセントを削減できるという「おかわりコースター」も注目を集めています。
これまで人の手で行われてきた作業において、どのプロセスをIoTに置き換えることができるのか。そして結果的に経営にどのような影響をもたらすのかを考えながらIoTの導入を検討することが望ましいです。

飲食店を経営する人が、飲食業界でのIoT導入事例を学び、取り入れていくことはもちろん必要になってくるでしょう。

ただ、他の分野から自分の事業に応用できるアイディアがないか、常にアンテナを張っておく必要もあります。
IT化が進む時代においては、経営者のリサーチ能力や発想力もますます問われることになるでしょう。

IoT導入事例③:幼稚園

IoTは幼稚園・保育園でも導入する施設が増えてきており、従来とは異なる付加価値を持ったサービスが注目を集めています。IoT幼稚園・保育園では、園内にカメラ・センサーを設置することで、園内で活動する子供の様子を保護者が確認できるサービスを提供する事例が出てきているのです。

さらに、全国的な保育士の不足が叫ばれる中、子供の登園・降園の状況をモニタリングすることで、保育士の負担が軽減されるという側面も。保護者の安心、子供の安全のためには魅力的な仕組みですが、そこで働く従業員の負担が軽減されれば離職を防ぐことにも貢献するでしょう。
保護者の満足度を上げ、さらに業務上の負担も少なくなったという点で、幼稚園・保育園がIoTから得る恩恵は大きいです。

こうした魅力のある仕組みは、経済産業省が行った「第2回IoT Lab Selection」でグランプリにも輝きました。
幼稚園や保育園でのIoT導入のように、サービスを利用するすべての人にメリットがあるようなあり方を模索していきたいところです。

IoT事例のまとめ

急速に導入が進むIoT。これからの時代で勝負できるビジネスモデルを作るためには、どの工程を省くことができるのかということを常に模索していく姿勢が必要になります。

各分野からアイディアや実践例を学び、自身の事業にも活用していきましょう。

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