【知っていると得する!】固定比率の計算方法と目安

【知っていると得する!】固定比率の計算方法と目安
  • 固定比率って知ってないとダメ?
  • 固定比率を知ってどんな得になるの?
  • 固定比率の計算方法は?
  • 固定比率の目安は?

固定比率という言葉をご存じでしょうか。

固定比率は企業の資金力を判断する重要な指標となります。

一般的に数値は100%を下回り、低いほうが資金力が高いとされていますが、業界によってはそうはいきません。

自社の属する業界での平均値を見て、自社の数値としっかりと比較しましょう。

また、固定比率が高いからといって必ずしも悪いという訳ではなく、企業を成長させるために積極的に投資を行っている、と見ることもできます。

ただし、もし自社の経営方針として積極的な設備投資を上げていないのであれば、高すぎる固定比率は資産を上手く活用できていないのかもしれません。

重要なのは数値と自社の経営方針が合っているか、という点です。
固定比率を確認することで、今一度自社のお金の使い方を再確認することも大切です。

固定比率の要点はこの3つ!

  1. 固定比率とは何か
  2. 固定比率で確認する経営の安全性
  3. 業界で見る固定比率の平均数値

では、さっそく見ていきましょう。

固定比率とは何か

固定比率は自己資本に対する固定資産の割合を示す指標で、企業の支払い能力を推し量ることができます。

固定資産とは企業の設備投資など、社内使用を目的として長期的(具体的には1年)に使用、もしくは10万円以上で購入した資産のことを言います。

具体的な固定資産

  1. 土地
  2. 建物
  3. 機械
  4. 社用

設備投資の費用はどうやって準備する?


土地、建物、機械等といった固定資産は企業にとって高額な支払いとなる場合が多いです。

こうした設備投資を行うのは会社を長期的に成長させていくためであり、高額な支払いとなったとしても、企業を運営していくにあたって長期的に元を取ることができる、と判断された場合に行われます。

もし固定資産を「他人資本」、つまり返済義務があるお金(銀行等からの借入金)で購入した場合、日々の営業による利益から、返済に充てる費用と投資費用の回収を同時並行していく必要が出てきます。

一方で、自己資本で購入していればこの返済義務がない為、投資費用のみを日々の営業による利益でまかなっていくだけで良いことになります。

他人資本(借入金)だと危ない?

もちろん、もし「他人資本」を使用したとしてもすぐに倒産するという訳ではありません。

しかし、可能であれば「自己資本」でまかなえることが理想とされ、この割合が低いほど「自己資本を活用して安定的かつ安全に資金繰りをしている企業」と判断されやすくなるのです。

大きな投資には、予算管理が重要!


設備等は、大きな買い物になりますが、投資した分に対する回収計画が必要です。

回収にあたり皆様はどんな、計画を立てていますか?。
この投資により、今期或いは来年はこれだけの売上を目指す。
その収益により、投資した分を回収するという考え方をするはずです。

その時に重要なのが、「予算管理」です。

大きな投資により、手元資金が減ることが予想されるので、コスト削減できるところは、前もって計画的に取り組んでいく必要があります。

大きな資金が必要な場合は融資を受けるケース(他人資本)が多いので、予算管理と固定比率まで考えて銀行に相談できれば、銀行は安心して相談に乗っていただけると思います。

固定比率の計算方法★

固定比率を投資判断に活用する★

全ての投資を自己資本でまかなうことができる企業はそう多くはなく、中小零細企業企業のほとんどは銀行から設備投資として融資を受けるはずです。

設備投資を行わないと、量産できない、、製品の品質向上につながらない、、、。そもそも老朽化した、、。など、設備投資をする理由は様々ですが、設備投資のタイミングと投資額は非常に経営者を悩まします。

設備投資のタイミングは、経営者の「感」に頼るところがありますが、投資額は、固定比率を参考にすることで、会社の規模(身の丈)を超えた投資を踏みとどまることができると思います。

今が、成長のチャンスと思いこむと経営者は、前のめりになりがちです。

投資が進みすぎ、資金繰りが上手くいかなくなった…といった最悪の事態にならぬように、業種別の固定比率を参考に投資金額は慎重に判断することが重要です。

固定比率で確認する経営の安全性


固定比率は低いことが理想とされると述べましたが、具体的には100%が基準とされており、数値が低いほど経営が安定していると判断できます。

企業の安定性を判断する基準であるというのであれば、出来る限り固定比率の数値を下げたいものです。
ではどのように数値を下げるか、次のような対応が必要となります。

固定比率を下げる為には

  1. 自己資本を増加させる(UP)
  2. 固定資産を減少させる(DOWN)

自己資本を増加させる

自己資本には資本金、利益の2つに分類することができます。

資本金で自己資本を増加させる

第三者割当増資等により株主を増やし、資金を調達することで自己資本を増加させます。

株式会社は、資金を募りその元金で事業を拡大させていくという形態なので、資本金(自己資本)が増えれば、それだけで設備投資が可能になり事業を拡大させることができます。
その結果、株主に配当金を出すことができれば、理想の姿となります。

株主からの資金は基本的には返済義務が無く、手元キャッシュが返済として支出することが無い為、他人資本(銀行等からの借入)に比べ安定した経営を進めることが可能です。

利益で自己資本を増加させる

事業運営により、利益を出し利益を毎年内部留保として、貯めておくことで自己資本を増加させます。

事業運営により余剰として作り出したキャッシュなので安定した経営を運営することができます。

固定資産を減少させる

企業の設備投資は基本的に必要なものを必要な時に購入する、ということが原則です。

しかし、購入した際には必要であったものの、時を経て重要性が低くなってきた資産が発生することもあり得るでしょう。

まずは固定資産として計上されている項目が「本当に事業に必要なもの」であるのか、という点を確認しましょう。

もし必ずしも必要ではない場合、廃棄する、もしくは売却すること固定資産を減少させることができます。

投資した設備等(固定資産)が適切であるかについては、「固定長期適合率」という数値を元に判断することも可能です。

固定長期適合率

返済まで長期的な時間がかかる固定負債を暫定的に資本と見なすことで、手元資金に対する固定資産の比率を算出します。

つまり、借入金とは言え、その借入金が長期での返済であればキャッシュが手元にあると見なし設備等を維持/稼働させるだけの資金があるので安全であるという考え方です。

固定負債
本業以外(営業活動以外)で発生した負債のうち返済期日が1年を超える負債です。具体例としては、銀行等から借り入れたお金(長期借入金)が固定負債に該当します。

固定長期適合率の理想値は?

理想として固定長期適合率は80%程度までに抑えたいものです。「固定長期適合率」も確認した上で、設備投資にかける金銭の妥当性を判断しましょう。

業界で見る固定比率の平均数値(目安)★

主要業界別で固定比率を比較

業種
建設業 196.72%
製造業 122.35%
情報通信業 92.32%
運輸業 178.93%
卸売業 105.1%
小売業 174.62%
不動産業 254.80%
飲食店・宿泊業 643.36%
サービス業 108.20%

※2013年度の数値

出典元:MGCこちら経営応援サイト
(参考資料:「中小企業実態基本調査報告書(中小企業庁調査・発表)」)
http://keieiouen.com/03/030533.html

少し古い数値ですが、2013年の業界別固定比率です。

少し見ても分かるように、基準とされる100%を下回っている業界は情報通信業しかありません。

これは情報通信業の特徴である、大きな設備投資をせずとも事業を行うことができるという点が反映されているためです。

一方で、運輸業や建設業、不動産業、飲食店・宿泊業はかなり高い数値となっています。

これらの業界に共通するのはやはり大きな設備投資が必要不可欠であるという点です。

運輸業や建設業は車両や重機が、不動産業や飲食店・宿泊業は対象となる建物がなければ経営は立ち行きません。
このように、業界によって設備投資にどの程度の費用がかかるかは異なっており、一概に100%という数値で判断することはできません。

まずは自業種の平均値を確認し、大きく外れていないかどうかを見ておきましょう。

また、高めの数値が出ている場合は固定長期適合率と併せて考えるのがおすすめです。

まとめ

数値が低ければ経営が安定していると判断される固定比率。
しかしながら、高ければ悪いのかというとそうでもありません。業界の特徴が反映される数値であり、設備に費用を投資することで積極的に成長を狙っている企業と判断されることもあります。

自社がどのような方向性で企業運営しているのか、という点も踏まえて確認するようにしましょう。

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