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      2016/03/17
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起業2期間の消費税免税は本当に得?メリットとデメリット

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この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

起業2期間は消費税を節税できる!かも

「なんと!会社が消費税を納めなくても良い裏技があるらしい!!」

大げさに言いましたが、条件を満たせば、設立2期間に渡る消費税免税措置があると知っている社長は多いと思います。

では、消費税免税措置とはどのようなメリットなのでしょう。

例えば、設立2期間で1億円の売上を上げた場合、

100,000,000円×消費税8%=8,000,000円
8,000,000円も得をする!!

と考えるのは少し違います。

そこで今回は、設立2期間に渡って企業社長に与えられる「消費税免税措置」という権利を以下の点でお話したいと思います。

・消費税免税事業者と消費税課税事業者の違い
・消費税課税事業者が納める消費税の考え方
・消費税免税事業者は本当に特をするのか?
・資本金が少なくても消費税課税事業者になる方法がある

消費税免税事業者と消費税課税事業者の違い

消費税免税事業者と消費税課税事業者を簡単に説明すると、

—–
消費税課税事業者…消費税を納税する義務のある会社
消費税免税事業者…消費税を納税する義務のない会社
—–

となります。こう聞くと、圧倒的に消費税免税事業者の方が得しそうだと思いますね。

消費税免税事業者になるためには

消費税免税事業者になるためには、大前提として会社を設立する必要があります。そして以下の条件全てを満たせば、2期間(2年間ではない)消費税を納税する必要がありません。

—–
消費税免税事業者の条件

  • 1.資本金1,000万円未満
  • 2.基準期間の課税売上高1,000万円以下の会社
  • 3.特定期間の課税売上高または給与支払額が1,000万円以下

※基準期間…前々事業年度
※特定期間…前事業年度開始の日から6か月間
—–

消費税課税事業者が納める消費税とは

次に、あなたが勘違いしやすい消費税納税額に関して説明します。簡単に言うと、事業における消費税は売り買いの差額にかかる消費税分を納税することになります。

消費税は預かり金という考え方

例えば小売業を営むABC雑貨屋さん(仮)が、当期で消費税含めて864万円(800万円+消費税64万円)の売上があがったとします。すると、64万円分が消費税ということになります。

※5%→8%の切り替えは考えないものとして

この64万円は顧客が商品を買って支払った消費税分です。つまりABC雑貨屋さんは顧客が支払った消費税を預かっていることになります。

消費税は差額分を納めればOK!

ABC雑貨屋さんは小売業なので、仕入れを行います。もちろん仕入れにも消費税がかかります。

324万円(300万円+消費税24万円)で仕入れを行っているとすると、24万円分がABC雑貨屋さんが払っている消費税です。

もしここに中間の卸業者が絡むと、同じ商品なのにその都度消費税がかかってきます。

それでは二重に消費税がかかってしまうため、ABC雑貨屋さんが支払った消費税と、商品を販売して顧客が支払った消費税を相殺して考えます。

つまり、

①(顧客が払った消費税)-(ABC雑貨屋さんが払った消費税)=64万円-24万円=40万円

この40万円がABC雑貨屋さんが差引で預かっている消費税と考え、この預り金を納税します。

もちろん、ABC雑貨屋さんに卸をしている業者も、ABC雑貨屋さんから24万円の消費税を預かっていますし、仕入先にも消費税を払っているので、その分を相殺して二重課税にならないように調整します。

消費税免税事業者は得なのか

さて、この顧客から預かっている差引40万円の消費税ですが、消費税免税事業者は納税する義務がありません!

通常、消費税を仕分けする場合は、借方は払込消費税、貸方は仮受消費税で税別処理をしますが、免税事業者の場合は税込会計にしなければいけません

つまりこのような記載です。

(借方)     (貸方)
仕入:324 万円  買掛金:324 万円
現金:864 万円  売上 :864 万円

最終的に利益がでているので法人税はかかりますが、所得分が増えるのはとても嬉しいですね(経費にも使えますし)。

もしも消費税免税事業者の仕入れの方が多かったら

もし仮に仕入れの方が多かったら、つまり売上よりも仕入れにお金がかかってしまったらどうなるでしょう。

ABC雑貨屋さんの仕入れが864万円(800万円+消費税64万円)で、売上が324万円(300万円+消費税24万円)だとしたら。

②(顧客が払った消費税)-(ABC雑貨屋さんが払った消費税)=24万円-64万円=-40万円

使った経費が大きいため、預かっている消費税よりも支払った消費税が40万円も多くなってしまいます。そして残念ながらこの40万円は返ってきません。

というわけで、消費税免税事業者は、仕入れなどよりも売上の方が大きくなった場合に得をするということになります。

ちなみにこの差引ですが、わかりやすく仕入れと売上だけで説明をしましたが、本来は事業にかかった経費で考えます。ただし、人件費や保険料、支払利息などは対象外取引です。

そう考えると計算は結構複雑です。消費税免税されていることが得なのかそうでないのかは、しっかり計算してみないと簡単にはわかりません。

消費税免税事業者の注意点

また、消費税免税には上限があるので、そこは注意点です。

課税期間の売上高が1,000万円以下であっても、特定期間において、以下どちらかの場合も自動的に課税事業者とみなされます。

—–
・課税売上高が1,000万円を超えた場合
・給与支払額が1,000万円を超えた場合
—–

ですので、少人数で、売上が1,000万円以下で、仕入れが少ない事業が免税事業者にとっては良いということになります。

例えば、パソコン1台でできる仕事や自宅を事務所兼にしてしまえる場合など、初期投資がいらない事業が向いていますね。

※特定期間…前事業年度開始の日から6か月間

消費税課税事業者は損なのか

では逆に消費税課税事業者の場合、消費税の扱いをどう考えれば良いでしょうか。

先程のABC雑貨屋さんが消費税課税事業者の場合で考えてみると、

①(顧客が払った消費税)-(ABC雑貨屋さんが払った消費税)=64万円-24万円=40万円

この場合にABC雑貨屋さんは顧客から40万円分の消費税を預かっているので、これを納税しなければいけません。損得ではなくて、当たり前のお話しですが。

逆に払込消費税が大きくなった場合は…

逆に、売上よりも仕入れにお金がかかってしまったら場合はどうでしょうか。

②(顧客が払った消費税)-(ABC雑貨屋さんが払った消費税)=24万円-64万円=-40万円

実はこの場合、ABC雑貨屋さんは消費税40万円の「還付」を受け取ることができます!

つまり、消費税課税事業者は、単純に考えると売上よりも仕入れ(経費)のほうが大きくなった場合に得をするということになります。

実際は損得ではないんですが、還付されるのは嬉しいですね。

消費税課税事業者と消費税免税事業者どちらが得なのか?

例えばこの差引の計算ですが、減価償却資産なども入ります(不動産は場合による)。

さあ、あなたは起業初期のことを考えて、以下のどちらの確率が高くなると思いますか?

—–
・経費よりも売上の方が大きくなり、消費税免税の恩恵を受ける確率
・売上よりも経費の方が大きくなり、消費税還付の恩恵を受ける確率
—–

固定資産の計上が多くなりがちな起業初期は、どちらが良いのか本当にわかりません。大きな売上を見込める事業を始めても、経費が嵩むことはあります。もちろんその逆もあります。

この差を考えると、「消費税免税事業者が良いか……。消費税課税事業者が良いか……。資本金はどうしよう。」ということになってしまいます。

起業時に消費税免税事業者になるか、消費税課税事業者になるか

「消費税免税事業者と消費税課税事業者を途中で変えることができたら、ちゃんと得ができそうなのに……。」

逆はできませんが、資本金が1,000万円未満の場合でも、消費税課税事業者になる方法は存在します。

「課税事業者選択届」という届出書を所轄税務署に提出すると、創業当初に資本金額が1,000万円未満の免税事業者であっても、遡って消費税課税事業者として認めてもらえます。

つまり、

—–
・初年度は経費がかかるから課税事業者になりたいが、資本金1,000万円以上にできない
・思ったより利益が出そうなので、期中で課税事業者になりたい
—–

という事業者にとって、途中選択する余地があるということです。これで最大限の恩恵を受けられそうな気がします。

課税事業者選択届の注意点

ただし、課税事業者選択届を提出する場合の注意点があります。

「課税事業者選択届は、起業初年度の場合、1期決算期末までに提出しなければいけない」という点です。

消費税課税事業者と消費税免税事業者のどちらが得かを判断する決算書が完成する前に複雑な消費税の計算をして、届け出を提出しなければいけません。

しっかりと月次決算を行っていれば判断が付きそうですが、そうでない場合は早めに税理士に相談してください。

消費税免税は本当に得?メリットとデメリットのまとめ

さて、消費税免税事業者が受けられるメリットとデメリットに関してわかってもらえたでしょうか。

「単純に消費税分が免税されるわけではなく、単純に消費税免税事業者が得をするというわけでもない」ということです。

これらが理解できれば、しっかりと月次決算を行い、合わせて税理士に相談しておくことで、最大限の得を得られる(正確には損をしない)はずです。

大事な起業時期において、少しでもスムーズに事業を進めるためには、ぜひ押さえておきたいポイントです。

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