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経費とは?節税になる賢い使い方と使う前の確認事項

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この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

経費で落とすの意味とは

「これ経費で落としといて。」
「ここは領収書切っといて。」

「経費で落とす」「領収書を切る」などの言葉は、会社の現場でも、映画でも、ドラマでも、漫画でもよくあるセリフです。もちろん、領収書を切る目的は経費化するためです。

もしあなたが社長でなければ、この言葉はどのように見えているのでしょう。

「いいなぁ。会社のお金で飲み食いするなんて。」

そう思う方も少なくないはずです。では、「経費」とは具体的に何を指しているかわかりますか?また、「経費」がいつ、どのように使えるものか知っていますか?

今後起業したい方にとって、経費の意味や使い方は最低限覚えておく必要があるでしょう。もしあなたがサラリーマンなら「経費」の具体的な意味を知ることで、会社組織の構造が見えてくるはずです。

そこで今回は、経費の意味と使い方のお話しをしたいと思います。

経費とは

経費とは、会社が売上をあげるために使う必要な費用のことです。経費には「売上原価における経費」と「販管費における経費」があります。

例えば、売上原価の経費としては材料費、労務費(製品生産に要した人件費のこと)以外の原価要素のことを指し、販管費においては一般社員の人件費、法定福利費、福利厚生費、広告宣伝費、接待交際費、旅費交通費、支払手数料、賃借料、通信費、水道光熱費、保険料、減価償却費、租税公課、消耗品費などのことを指します。

売上原価の概念は以下をご参考に。

参考:
意外と難しい売上原価と粗利(売上総利益)の関係

……もっと簡単に言います。会社が業務を営む上で使った費用のことです。

経費と法人税の関係事例1

仮に9,000万円のお金を使って商品を仕入れて、1億円売り上げると差し引き1,000万円です。この1,000万円に対して法人税がかかる場合、現在の法人税(法人実効税率)は約35%なので350万円が引かれて、最終純利益が650万円残ります。

法人税=1,000万円×35%=350万円
純利益=1,000万円-350万円=650万円

経費と法人税の関係事例2

では、会社が来期を見据えてパソコンと大型モニタを20万円で10台購入し、重要顧客3社と次年度の予算編成のために30万円の個室を借り、英気を養うため2次会まで社内忘年会を行い20万円を払ったとします。

使ったお金は合計250万円です。これらは会社が売上をあげるために必要な経費だと考えます。すると法人税は、

法人税=(1,000万円-250万円)×35%=262.5万円
純利益=750万円-262.5万円=487.5万円

「純利益が650万円と487.5万円……余ったお金が少なくなってるからダメじゃん!!」

ではないですね。支払った経費と純利益を比べてみてください。経費を250万円使ったから、支払った法人税は87.5万円安くなっています。

経費と法人税の関係グラフ化

腑に落ちない方がいることはわかります。私も初めは腑に落ちませんでした。

ここで重要なことは「経費はいつ使えば良いか?」です。もう一度言いますが、経費とは会社が売上をあげるために使う必要な費用のことです。つまり、250万円の経費はどこかのタイミングで使わなければいけないのです。

事例1、事例2ともに純利益は次期に繰り越されます。これをグラフにすると以下の様になります。

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事例1では純利益が650万円出たので、650万円が繰り越されます。ただし、第2期で経費を使うので余りは400万円です。

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事例2では純利益が487.5万円出たので、487.5万円が繰り越されます。事例1とは違いすでに経費は使っているため余りは487.5万円です。つまり、87.5万円も多いことになります。


このように経費をうまく使うことができれば、法人納税額を下げることができ、それが会社の「得=利益」に繋がるのです。そこで、

「経費を使った方が得するなら、バンバン使いまくろー\(^o^)/」

と考えるのは間違いです。経費を使えば法人納税額は下がり節税につながりますが、あくまでも手元にあるキャッシュを使っているのであって、経費を使うためにお金が湧いてくるわけではありません。

経費を使う前に3つの確認

数字に強い社長は、経費を使うことの意味をよく知っています。

「ここは会社の経費で落とそう。」

経費を使うことの意味をよく理解していなければ、このような軽口を叩いてはいけません。なぜなら、経費で処理したところで会社の出費には変わりないためです。

経費を賢く使うために意識しなければいけない確認ポイントは3つあります。

経費を賢く使う確認点1.期末に利益が見込めているか

経費は、会社に必要なものを費用計上することで会社の利益を小さくする行為です。それによって法人納税額を減らし、費用対効果の高いお金の使い方をする考え方です。

期末に利益が見込めないということは法人納税額も少ないということなので、無理やり経費を使ってはいけません。

経費を賢く使う確認点2.キャッシュフローが悪くならないか

半年後の決算で大きな利益が見込めそうだから経費を使うという考え方はありです。ただし会社にはキャッシュフローの波が必ずあります。

もし期末に利益が出るとしても、その過程でキャッシュショートを起こし借入が必要になっては元も子もありません。キャッシュフローの波を予測し、必要なキャッシュとその時期を見極めましょう。

キャッシュフローは営業キャッシュフロー、財務キャッシュフロー、投資キャッシュフローの3つの視点があります。必ず3つを見比べてキャッシュの予測をします。

参考:
営業・財務・投資を8分で理解するキャッシュフロー計算書の見方
会社経営の健全性を測るフリーキャッシュフローとは

経費を賢く使う確認点3.本当に必要なものか

そもそも論として、経費は必要な物に使わなければいけません。

—–
・パソコンと大型モニタを20万円で10台購入
人も増えたし、大型モニタで複数人が見る環境を整えると作業効率が上がると予測できるため必要。

・上顧客3社と次年度予算編成会議用の個室に30万円
顧客と予算会議を行うことは重要で、まとめて行えると訪問コストも削減できるため必要。

・英気を養うため2次会までの社内忘年会に20万円
会社が労いの姿勢を見せるための忘年会なので、2次会は自由参加で良かった。
—–

このように考えた場合、社内忘年会の費用は20万円も使う必要はなかったでしょう。社長が楽しみたいだけ、また見栄を張りたいためだけに全部経費として出すケースはよくあります。

経費の賢い使い方と確認事項まとめ

「経費」は湧いて出てくるお金ではありません。

経費で落とすということは、あくまでも利益が出ている会社が納めるべき法人納税額を少なくし、費用対効果の高いお金の使い方をするための考え方です。

もちろん、会社が黒字でも赤字でも売上を作るために経費を使う場合はありますし、それは必要なコストだということになります。

つまり、経費を使う場合は節税をメインに考えるのではなく、今後会社が使うべきお金を見越して先に使うことで「会社成長の時短」と「節税」という2つのメリットを享受できる考え方を持たなければいけないのです。

この意識は社長だけではなく、社員も持つべきです。なぜなら、会社全体で効率の良い経費の使い方が徹底できれば、給料に反映される可能性が高いためです。社長もそのように誘導し、方向性を見せなければいけません。

ちなみに、経費のことを「損金」とも言いますが、ほぼ同じものだと考えても良いでしょう(厳密には定義が違います)。

では具体的にどのようなものが経費計上できるのか、覚えておくと便利な経費科目に関しては、また別途お伝えしたいと思います。

 -節税 ,

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