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      2016/07/10
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役員貸付金と役員借入金の違いとメリットデメリットの解説

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この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

法人と役員の金銭貸借はあり?

会社を経営するにあたり、法人と役員(社長)の間で、お金の貸し借りが発生することがあります。

「会社と社長がお金の貸し借り?」
「会社のお金だから社長は好きに使ってもいいんじゃないの?」

現役社長にとっては当たり前ですが、社長じゃない方はこのように勘違いをしてしまうこともあるでしょう。

社長は個人、会社は法人です。例え役員であろうが、社長1人の会社であろうが、会社のお金を好きに使うことはできません。

通常、役員が得られる収入は役員報酬等によって定められています。

もし決められた役員報酬以外に会社のお金を個人的に流用してしまった場合、それは収入とみなされます。収入とみなされれば、個人には所得税や社会保険料などの負担が課されます。

また、法人のお金を個人が使っても、個人のお金を法人が使っても、必ず帳簿に記載されることになります。これをごまかす方法はない!と言っておきましょう。

法人と役員のお金の貸し借りが帳簿に記載される場合、「役員貸付金」と「役員借入金」という貸借対照表上の勘定科目で対応します。

では、法人と役員(社長)のお金の貸し借りに相当する、役員貸付金と役員借入金とは一体どのようなものでしょうか。役員貸付金と役員借入金には、どのようなメリットとデメリットがあるか見ていきましょう。

役員貸付金とは

役員貸付金とは、法人が役員に対して貸付けているお金をあらわす勘定科目です。

役員貸付金は特に中小企業の社長のケースが多く、最も多い理由は一時的な役員報酬の代わりとするためです。

なぜ役員報酬の代わりかというと、役員報酬が損金不算入科目だからです。中小企業では、経営を安定させるため、税金を抑えるために役員報酬を低く設定することがよくあります。

役員報酬を下げた場合、個人資産で生活ができれば良いのですが、そうではない場合が多いはずです。

もし個人資産がなかったとしても、会社にある程度の売上が出ていれば、役員貸付金を計上することで生活費を確保することはできるでしょう。

参考:
役員報酬ゼロはあり?起業社長の給与を決める4つの方法

また、役員報酬は、決算期首から3か月以内に通期の数字を決定しなくてはいけません。当期の売り上げ見通しが立ちづらい状況では、役員報酬を多めに設定するとリスクが高くなります。

これらのことから、起業初期の会社や少し伸びてきた会社では、売り上げと利益見通しが立つまでは社長の役員報酬は抑え、社長個人は役員貸付金を使って個人の生計を立てることが多いのです。

役員借入金とは

役員借入金とは、役員が法人に対して貸付けているお金をあらわす勘定科目です。

役員貸付金も中小企業によく見られます。理由としては、資本金組み入れを防ぐためです。

会社の資本が足りない場合、社長が個人的にお金を用立てることは珍しくありません。社長と言っても個人なので、会社のために用立てたお金は取り返したいものです。

例えば、社長が用立てた500万円を会社が使う場合、役員借入金にしなければ資本金(資本準備金)に組み入れるしかなく、500万円を取り戻すためには役員報酬等で調整するしかありません。

もちろん役員報酬になると所得税や社会保険料がかかってしまうため、法人に貸し付ける方が都合が良いということになります。

役員貸付金のメリット、デメリット

役員貸付金のメリットは前述した通り、一時的な役員報酬の代わりにして後から少しずつ役員報酬などで返済することで調整が取れるということです。

反対にデメリットは、役員貸付金が貸借対照表に計上されてしまうことです。

役員貸付金のデメリット:銀行など金融機関の印象が悪い

役員貸付金は、貸借対照表上では短期貸付金と記載されるので、内訳書を確認しないと判別できません。その内訳書を確認できるのが、融資を受けたい時の銀行などの金融機関です。

銀行は、どのような理由があろうとも役員貸付金を社長が私的に使っているとみなします。さらに、役員貸付金の期間が数期にわたっている場合、返済見込みがないとみなされ融資が難しくなります。

役員貸付金のデメリット:役員貸付金は利息が発生する

役員貸付金は、例え社長であろうとも利息が発生します。利息は以下の基準によって決められます。

—–
1.銀行等からの借入がある場合、その借入利率
2.銀行等から借入をしていない場合、租税特別措置法第93条第2項により、国内銀行の短期貸出約定平均金利+1%以上
—–

また、会社側も決算書に受取利息を計上する必要があり、利益の増加によって法人税等の額が増加する場合があります。

役員借入金のメリット、デメリット

役員借入金のメリットは、金融機関とは違い利息を払う必要がないことです。もちろん、借入を行う社長や役員がそれで良いという場合に限ります。

役員借入金のデメリットは以下の通りです。

役員借入金のデメリット:取締役会の承認が必要な場合がある

役員借入金は、利息が発生したり、会社が担保を提供する場合は取締役会の承認が必要になります。無利子、無担保の場合は原則不要です。

個人のお金を会社に貸すわけなので、勝手に高利息を設定したり、返済に関する事故が起こった場合に会社の担保が失われるリスクに対して、会社運営者全員の同意が必要だということです。

参考:
議事録だけはNG!取締役会と株主総会を行わないリスク

役員借入金のデメリット:銀行など金融機関の印象が悪い

役員貸付金同様、役員借入金も銀行の評価は下がります。理由は、役員借入金によって自己資本比率が下がるとみなされるためです。

役員借入金のデメリット:相続財産として相続税の対象になる

役員借入金は、借り入れをした役員の死亡時には相続財産になるため、相続税の対象になってしまいます。

役員貸付金と役員借入金の違いまとめ

役員貸付金と役員借入金の説明、また、メリットデメリットを見てもらいましたが、どちらも使い所が重要だということがわかります。

そして、お金の貸し借りであるため、基本的にはメリットよりもデメリットの方が大きいということもわかるでしょう。

起業当初の社長にとっては、必要性が高く、使い方によっては便利な勘定科目ですが、役員貸付金と役員借入金が当たり前の金銭貸借だと思わないことが重要です。

役員貸付金も役員借入金も基準は1年(短期貸付金・短期借入金)です。それ以上長引くようなら、それらを解消する対策を取らなければいけません。

特に役員貸付金は、100%株式を持つ社長が貸付対象の場合、法人と個人の区別が甘くなってしまうため解消が難しくなります。役員貸付金の解消に関しては以下を参考にしてください。

参考:
融資審査に影響する役員貸付金5つの解消方法

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