エクセルの顧客管理に限界を感じた時の対処法!脱excelのメリットとは?

エクセルの顧客管理に限界を感じた時の対処法!脱excelのメリットとは?
デジタルセールスコンサルタント
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自称:James(ジェームズ)
システムインテグレーション業界で20年以上営業をしており、自身でもプログラム開発します。「営業経験」と「インテグレーションのノウハウ」を活かし、デジタルセールスコンサルタントを行っています。売上アップにつながるノウハウをいっぱい掲載していきます!

Excel(エクセル)の顧客管理に限界がくる5つの要因

Excel(エクセル)は大変便利なツールです。

ほとんどの企業で使っているので、普段からExcel(エクセル)を使っている方も多いと思います。

また、自由度が高い為、必要な入力項目を作って顧客管理表を簡単に作成することができます。
(最近では、スプレットシートを利用している企業も多くなりました!。)

自由度が高いのでExcel(エクセル)は私も大好きです!。

Excel(エクセル) 便利

皆さんExcel(エクセル)が大好きで、ワードで作るような文章の記録もExcel(エクセル)を使っているのではないでしょうか。

それだけ、Excel(エクセル)が便利なのですが、顧客管理として使うには、困ったこともあります。

主な困りごとは下記です。

  1. 行・セルの桁数に制限がある
  2. マーケティング領域にまで活用するのは困難
  3. エクセルの安全性に懸念点が残る
  4. データの同時更新・編集にやや難がある
  5. 他のツールとの連携が難しい

顧客管理をExcel(エクセル)で始めたころはあまり気にしないと思います。
しかし、顧客数が増えて、顧客に関連付ける案件の管理まで行うとほぼ破綻を起こします。

私のお客様は、顧客管理と顧客への営業活動を時系列にExcel(エクセル)のセルに記録されていました。

活動履歴が数回ならよいのですが、営業活動内容が多くなるとセルの中に記録されている情報から何を行ったのか探すのが大変という結果になり、Excel(エクセル)運用をやめました。

Excel(エクセル)に活動履歴

このようにExcel(エクセル)で顧客を関する際のあるある話は、多数ありますが、以降では、5つの要因をピックアップして説明します。

行・セルの桁数に制限がある

Excel(エクセル)のバージョンにより上限が決まっています。

    • Excel(エクセル) 2003まで

65,536行、256列

    • Excel(エクセル)2007年以降

1,048,576行、16,384列

「これだけあれば、困らない!」と思われ方も多いと思いますが、エクセルの読み込みが遅くてファイルを開くのに5分もかかる!なんて経験ありますよね。

そうなんです、上限数に達していなくてもExcel(エクセル)は、データ量が多くなるとファイルを開くのに時間がかかります。

Excel(エクセル)開くのに時間がかかる

1度開いてしまえば、わりとスムーズに動きますが、毎度毎度ファイルを開くのに時間がかかるとイライラしますよね。

列数にもよりますが、1万行ぐらいあるとExcel(エクセル)ファイルを開くのに結構時間がかかります。

そして、私は頻回に「Ctrl+S」で保存をしますが、その度に5~10秒保存に時間がかかるので大きなデータ数をExcel(エクセル)で管理するのはいやになります。

マーケティング領域にまで活用するのは困難

顧客管理の目的の1つは、Webマーケティングです。

皆さん、既存顧客や、見込顧客にメールを一括配信して、問い合わせを増やしていますよね。

この際、多くの企業が行っているのは、Excel(エクセル)内の顧客からキャンペーンの対象になりそうなリストを作成し、そのリストをメール配信サービスにアップロードして配信しています。

Excel(エクセル)から抽出してアップロード

次のマーケティングに活かすために、誰にいつどのようなメールを配信して、反応があったかの履歴を付けている担当者と話をしたことがありますが、「とてもじゃないけどExcel(エクセル)で管理は無理!」と嘆いていました。
(ま~そもそもそのような使い方を想定したアプリではないので当然なのですが、、、。)

メール配信サービスにログインすれば過去の送信履歴が分かりますが、Excel(エクセル)内にデータが一元管理されていないと、次のキャンペーン対象の顧客一覧を作成する場合に不便です。

また、Excel(エクセル)内でキャンペーンメールの送信履歴を管理するとなるとデータ量が多くなるので、Excel(エクセル)管理は気が重い作業になります。

エクセルの安全性に懸念点が残る

Excel(エクセル)やスプレットシートは、自由度が高くコピーも簡単にできます。

マスターで使っているExcel(エクセル)やスプレットシートがいつの間にか、コピーされ別バージョンが作られます。

初めは自分用の管理で使っているファイルですが、「そのファイルを送って~」なんて気軽に声をかけられ、送ってしまうとファイルが独り歩きして、複数の顧客情報が社内に蔓延していきます。

Excel(エクセル)コピーの連鎖

結果、ファイルがどこかのタイミングで漏洩し、事件につながるという怖い結果になります。
(表面化していないだけで、ファイルは結構流出しているのだと思います。)

データの同時更新・編集にやや難がある

一昔前、Excel(エクセル)は、自分のPCで使うアプリでした。

「MS office」は、マイクソフトのドル箱だったのでまさかクラウド上で使えるようになるとは本当にビックリです。

そのおかげで、我々利用者はクラウド上にあるファイルを同時に複数人で修正し合うことができるようになりました。

クラウド上での管理によりファイルコピー率は大分下がったと思います。
しかし、まだまだ手元のPCにファイルをダウンロードして作成するという習慣は消えず、顧客情報はコピーされ続けています。

Excel(エクセル) ダウンロードしてコピー

他のツールとの連携が難しい

Excel(エクセル)がクラウド化されたことで、他ツールとの連携は広がりましたが、オフィス製品との連携が中心です。

その為、業務フローに即した他ツールとの連携を実現させようとすると設定する手間や専門知識が無ければなりません。

Excel(エクセル)単体では最強かもしれませんが、様々な情報がクラウド上にアップロードされる時代では連携が難しいのはちょっと難点です。

表計算ソフトなので、本来の使い方を考えれば、他ツールとの連携まで期待してはいけない気もしますが、、、。

まとめ
「Excel(エクセル)の顧客管理に限界がくる5つの要因」のまとめ
顧客管理をExcel(エクセル)やスプレットシートで管理する場合は、顧客情報のボリュームが1000件を超えたら限界と考えるべし、また、案件状況の管理もやりたと感じたらExcel(エクセル)以外の管理方法を検討するのがよいぞ!

Excel(エクセル)の顧客管理に限界がきたらCRMがおすすめ

Excel(エクセル)の顧客管理が限界にきた場合には、専用アプリを利用することをお勧めします。

顧客管理と言えば、SFA/CRMですが、顧客管理に関連付けて管理したいデータに「案件のステータス」があります。

CRM製品を使えば、「顧客への営業活動記録とメンテナンス」が容易になります。送信したメールがCRM上の連絡先に動的に関連付けされるツールもあるので、活動記録が自動的に登録されていく感じです。

CRM 営業活動の自動記録

是非、CRMを検討してください。

無料トライアルで自社にあったツールを選ぼう

多くのCRM製品では、無料トライアルが準備されています。

中には、Web申込をした瞬間からトライアルを利用することが可能です。
クラウドならではですね!。

「どのようなCRM製品を選べばよいのかわからない」とご相談を受けることがありますが、今のCRMはどれも機能がしっかりできているので、どの製品でも失敗はしないと思います。

ただ、使いやすさは、様々なので、私のお勧めは、「安価で最低利用数の制限のないCRM」をまずは使ってみるのが良いと思います。

>>【CRM】簡単で使いやすい顧客管理ツール5選!初めてなら使いやすさが重要な理由

うまくいかないなら、すぐに変えてしまえばよいです。
但し、良い製品でも「何が自社の課題か?」を明確にしないまま使うと本当はマッチしているはずなのに、本格的に使う前に製品選定から外れてしまいます。

それは、メーカーにとっても、皆様にとってもデメリットです。

まずは、「何が自社の課題か?」を整理してからCRMを検討されるのをお勧めします。

脱excelしてCRMで管理するメリット

脱Excel(エクセル)してCRMで管理するメリットは多いです。

具体的には下記が挙げられます。

■メリットだと感じる項目一覧

  • 膨大な顧客データを取り扱える
  • 多様な顧客情報を一元管理できる
  • 複数人でのファイル同時更新が可能
  • フォーマットを変更する必要がない
  • モバイル端末でも操作できる
  • PCの容量が圧迫されずに済む
  • 過去の履歴データベースが確認しやすい
  • セキュリティ対策が万全

メリットと感じ項目は人によって違うと思いますが、大なり小なりメリットとして感じられると思います。

以降で各項目を説明いたします。

膨大な顧客データを取り扱える

Excel(エクセル)やスプレットシートで、1万件のレコードを管理するのはしんどいです。

ファイルを開くのもそうですし、顧客と関連付けした情報を探すのも大変です。
nslookupを埋め込んでいる方も居ますが、マクロの実行も遅くなる原因です!。

しかし、CRMならインターネットの回線速度にもよりますが、快適に閲覧することができます。
検索も複数テーブル(DB)をまたいで素早く検索できるので探す手間が大幅に減ります。

また、自分が見たいフィルター設定に「名前を付けて保存」しておけば、必要な時にすぐに読みだすことが可能です。

専用アプリとして開発されているCRMと、汎用性重視のExcel(エクセル)やスプレットシートでは膨大な顧客データを取り扱い上では使い勝手で差が出ますね!。

CRMとexcelの比較

多様な顧客情報を一元管理できる

多様な顧客情報を一元管理できることもCRMのメリットになります。

CRMが発売された当初は、顧客管理と案件管理が主な目的でしたが現在は、顧客情報に関連する情報をCRM上にできるだけ集める傾向があります。

例えば、商品マスター情報や契約情報です。

理由は、サブスクリプションによるサービス提供が進み顧客情報の受注後の状況まで素早く確認する必要があるからです。

つまり、受注後のデータも把握することで顧客の利用状況やどの程度利用されているのかを把握することで解約率を減らす必要があるのです。

その結果、商品マスターや契約情報、問合せを受けた履歴まで顧客に関連付けて管理することが求められているのです。

最近のCRMでは独自テーブルを作成して顧客情報への営業活動や受注後のカスタマーサクセスまで管理できるようになりました。

Excel(エクセル)やスプレットシートでこのような仕組みが作れたとしても、運用は手間のかかるだけの仕組みになりかねません。

その為、CRMで多様な顧客情報を一元管理できることは大きなアドバンテージになるのです。

CRMの一元管理

複数人でのファイル同時更新が可能

最近ではExcel(エクセル)もクラウドかが進み複数人でファイルを同時に修正が可能になりました。

自分が管理しやすいように項目を自由に追加できることが、Excel(エクセル)やスプレットシートの良いところですが、複数人で同一ファイルを修正する場合にありがちなのは、不要なシートが複数作られてしまうことです。

「マスターシートへの修正は業務上影響ができるので、自分用のシートを作って、そのシートにマスターシートのデータをコピーする」なんてよくある話ですよね!。

結果、ファイルを開く時間がかかってしまいます。

つまり、Excel(エクセル)やスプレットシートでは、複数人でのファイル同時更新が可能になっても、業務に影響を与えてしまう為、顧客管理が思うように運用できないのが実情です。

しかし、CRMを使えば、そもそも自分用のファイルを作るという運用が成り立たないので、マスターデータの亜種が業務に影響を与えることはありません。

フォーマットを変更する必要がない

CRM上で顧客管理を行えば、強制的に決まったルールで運用させることが可能です。

なぜなら、フォーマットを変更する必要が無いからです。

Excel(エクセル)やスプレットシートほど自由度はありませんが、顧客管理を一元的に管理する為には自由度を制限することが不可欠です。

その結果、「データの揺らぎ」「誤ったデータの関連付け」が減り、業務部門や管理部門はスムーズに管理が行えるようになります。

モバイル端末でも操作できる

最低のCRMメーカーからは、スマホアプリが無料で提供されています。

スマホ上でExcel(エクセル)やスプレットシートでもスマホで閲覧、修正、削除は行えますが、正直使いやすくはありません。

しかしモバイル端末専用にレイアウトを作られたアプリは非常に使いやすいです。

顧客の名前を検索するにしても、常に画面のどこかに検索窓があり、そこから検索することができます。

PCの容量が圧迫されずに済む

PCの容量は知らず知らずのうちに圧迫されます。

ディスクを8割程度使うと起動が遅くなってくる場合もあります。
その為、普段使わないファイルや容量の大きなファイルは外付けHDDに退避して、パソコンのディスク容量を少しでも空けておきます。

5Mb程度のExcel(エクセル)でも顧客毎や案件管理に使っているとそれなりに容量を使います。

しかし、CRMで顧客や案件の管理を行えば、今まで管理していたExcel(エクセル)ファイルの容量をグッと減らすことができます。

1台のパソコンを長くお使いの方は、知らず知らずのうちにファイルがたまり、パソコンの起動を遅くしていることが多いので、クラウドで管理できれば快適にパソコンを使うことができます。

過去の履歴データベースが確認しやすい

前章の「PCの容量が圧迫されずに済む」と関連しますが、データ容量が大きくなるので外付けハードディスク等にデータを退避しておきパソコン上のデータを削除します。

日常では、それほど過去の履歴を見ることはありませんが、社外で時々過去の履歴を見たくなることがあります。

時々発生するこのような時に限ってとっても欲しい情報だったりします。

そのような場合でもCRM上にデータが一括管理されていれば、見たい時に過去の履歴データーベースを確認することができます。

セキュリティ対策が万全

以前のクラウドサービスは、セキュリティが弱いからと企業から利用を避けられていました。

しかし、現在は、セキュリティ向上が進み、認証に関しては各社非常に厳しい条件を設定しています。
2段階認証やダウンロードできるファイルを権限制限したりと自社で運用するよりも堅牢になっていると思います。

今でも、「オンプレミスでないとNG」という企業がいらっしゃるのも事実なのでクラウドサービスが完全に安全とは言えませんが、昔の印象でクラウドサービスを嫌煙するのはもったいないです。

少なくともExcel(エクセル)ファイルでの運用よりは数段安全な運用です。

まとめ
「脱excelしてCRMで管理するメリット」のまとめ
顧客情報の管理がExcel(エクセル)では限界と感じたらCRMを検討すべし。CRMデータをマスターデータとして扱うことで、部門間で共通データを扱える。特にマーケティングでは重要な運用じゃ!

脱excelしてCRMで管理するデメリット

前章でCRMで顧客管理をすることのメリットを説明しましたが、デメリットもあります。

下記2つがデメリットですがそれほど、デメリットではないとおもいます、、、。

  • 慣れるまで多少の時間が掛かる
  • 有料ツールを利用するとお金が掛かる

慣れるまで多少の時間が掛かる

CRMは新しいツールなので、慣れるまでに多少の時間がかかるのは仕方ありません。
しかし、操作が難解だと現場に根付かない為、操作性の良いツール選びが重要です。

半年は、操作にまごつくと思いますが1度運用が落ち着くと安定稼働できるのでそこまでメーカーや販売店のフォローがしっかりしていることも重要です。

有料ツールを利用するとお金が掛かる

無料プランでも最低限の機能要件を満たせれば、それに越したことはないと思います。

しかし、便利な機能は有料プランです。メーカーも商売なので仕方ありませんが、、、、。

有料プランを使っても費用対効果のあるプラン選びがポイントです。
上位プランは機能が豊富で魅力的ですが、コストを抑えてスタートする場合は、エントリープランから始めることをお勧めします。

まとめ

ここまで読んでいただきましてありがとうございます。

Excel(エクセル)やスプレットシートはとっても便利ですが、顧客管理を一元管理するにはちょっと厳しいです。

起業直後の場合は顧客情報が少ないのでExcel(エクセル)やスプレットシートでもよいと思いますが案件管理まで行いたい場合は、是非ともCRMを検討してください。

特に、顧客情報が増えてきてファーミングやナーチャリングを行う場合には、Excel(エクセル)では想像以上に面倒です。

操作ミスも誘発しますので、顧客データを有効活用する為にも検討されるのをお勧めします。

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