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覚えるべき22の経費科目-具体例と注意点

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この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

経費科目を知ると使い方がうまくなる!

知っているようでよくわからない「経費」。経費を簡単に言うと、会社が業務を営む上で使った費用のことです。

経費とは、会社が売上をあげるために使う必要な費用のことです。経費には「売上原価における経費」と「販管費における経費」があります。

例えば、製造原価の経費としては材料費、労務費(製品生産に要した人件費のこと)以外の原価要素のことを指し、販管費においては一般社員の人件費、法定福利費、福利厚生費、広告宣伝費、接待交際費、旅費交通費、支払手数料、賃借料、通信費、水道光熱費、保険料、減価償却費、租税公課、消耗品費などのことを指します。

参考:
経費とは?節税になるわかりやすい使い方と考え方

会社は、ものを仕入れ、付加価値を付けて商品として販売することで収益をあげます。そして、商品販売の過程でお金を使います。その使ったお金が経費になるのですが、経費になる項目は種類が分けられ、経費科目として帳簿に記帳しなければいけません。

ここで注意することは、経費になるお金と経費にならないお金があるということです。

例えば、あなたは通勤や顧客送迎のためにポルシェ911ターボカブリオレを2,500万円で購入して経費計上したとします。

ところが減価償却が終わった6年後に、ポルシェは通勤使用には華美な車・顧客送迎には適さない車と税務署が判断してしまいました。

税務署がそう判断したため、あなたは6年遡って2,500万円を経費から外して修正申告をしなければいけません。さらに、追徴課税と延滞税を払わなければいけません(場合により加算税も)。

追徴課税は以下を見るとわかりますが、パッと見ただけでも納税額は数百万円レベルになりそうな雰囲気です……。

参考:
確定申告で恐怖の追徴課税…誰もが対象になる加算税と延滞税とは

このようなリスクを回避するためにも、社長は経費科目をしっかりと把握して、正しい納税を行う必要があるのです。

そこで今回は、経費になる勘定科目の一覧を覚えておきましょうというお話しです。経費になる科目さえ押さえておけば、必要な予算組をスムーズにでき、いざというときに賢く経費を使うことができます。

経費科目1.租税公課

租税公課とは、国や地方に納める税金(租税)と各公共団体に納める租税以外の賦課金や罰金など(公課)を合わせた勘定科目のことです。

租税の具体例は、印紙税・収入印紙、登録免許税、固定資産税、自動車税など。公課の具体例は、住民票・印鑑証明書などの発行手数料、商工会議所・協同組合・町内会に納める会費などが該当します。

租税公課の注意点

法人税、都道府県税などの税金は、所得の中から支払われる税金なので租税公課に含まれません。追徴課税や延滞金、その他科料なども法律違反による罰金であるため租税公課には含まれません。

経費科目2.修繕費

修繕費とは、固定資産(建物、機械、車両等)に対して修繕を行い、現状回復するために要した費用のことです。

その修理が通常の維持管理の範囲内と認められる場合は修繕費として経費計上できます。修繕費が経費として認められる明確な条件は3つあります。

—–
1.1回の支出が20万円以下の場合
2.区分が不明で60万円未満の場合
3.区分が不明で60万円を超える場合は、固定資産取得価格の10%以下
—–

さらに以下の修繕費の定義を加味して考える必要があります。

—–
・修繕費とは固定資産に使われるものである
・現状維持のための点検費用や管理費用
・破損した箇所を現状回復するための費用
・定期的に行われる修繕にかかる費用
・原状回復以上に性能が上がらない修繕費用
・固定資産の取得価額に対して妥当だと思われる範囲の費用
など
—–

修繕費の注意点

修繕費は上記通り経費と認められる条件がありますが、解釈が異なる場合があるため1つ1つ審議が必要です。

例えば、「部屋の模様替え」「非常階段の設置」「手すりの設置」など、原状回復以上の機能を持たせた場合は、修繕ではなく固定資産にしなければいけません。

経費科目3.修繕積立金

修繕費積立金とは、将来の建物全体の修繕にあてられる目的で積み立てられている経費科目のことです。

例えば賃貸事務所の場合、そのオーナーや建物管理会社が修繕積立費を請求してくることが考えられます。この費用は目的がはっきりしている場合のみ必要経費として計上することができます。

建物管理会社に対して毎月支払う修繕積立金も必要経費になります。

修繕費積立金の注意点

修繕費積立金はいくつかの条件がなければ、経費科目として使用することはできません。条件は以下の通りです。

—–
・積み立てが強制されている場合
・積立金の使用用途を選べない場合
・退去時に積立金が返還されない場合
—–

自社で独自に積み立てて修繕費積立金にすることはできません。

経費科目4.荷造運賃

荷造運賃とは、売り上げた商品の発送に要する包装材や資材の費用、また発送する際の運送費などのことで、段ボール、ガムテープ、梱包材、郵便手数料などが該当します。

荷造運賃の注意点

商品発送が主業務の1つの場合、荷造運賃の経費は大きくなります。そのため、荷造運賃の資材購入に100万円を使い、期末時点で半分程度の資材が余っている場合は、使用分のみを按分して経費計上しなければいけません。

ちなみに、荷造運賃の消費税区分は課税ですが、海外に商品を発送する場合は消費税は関係ないため非課税になります。

経費科目5.広告宣伝費

広告宣伝費とは、商品やサービスなどを広く告知するための広告や宣伝にかかる費用のことです。

具体的には、テレビCMやラジオCMの制作・放送料金、ポスターやパンフレットの制作料金、チラシやDMの制作料金・発送料金、媒体への広告掲載料金などが該当します。

広告宣伝費の注意点

広告宣伝費は、一般的に不特定多数に対する広告宣伝に使った費用のことを言うため、特定の人に向けたノベルティグッズの贈答などは交際費になります。

ただし、広告宣伝効果がはっきりしており費用が妥当だと認められれば、特定の人に向けた贈答にかかった費用も広告宣伝費となります。

経費科目6.販売促進費

販売促進費とは、商品の販売を促すために販売奨励金や販売手数料を支払った時に計上する費用のことです。

具体的には、代理店報酬や顧客紹介制度に使われる景品代金、ポイント還元などが該当します。

経費科目7.水道光熱費

水道光熱費とは、水道代、電気代、ガス代、灯油などの燃料代に対する費用のことです。これはそのままですね。

経費科目8.保険料

保険料には、掛け捨てになる支払いと満期で返戻させる積み立てになる支払いがありますが、経費になるのは掛け捨ての保険料のみです。

保険料の注意点

積み立ての支払いは保険積立金等として資産計上しなければいけません。

経費科目9.消耗品費

消耗品費とは、取得価額が10万円未満、または使用可能期間が1年未満のものを購入した場合の費用のことです。

特にものに決まりはなく、上記どちらかに該当すれば経費計上することができます。

消耗品費の注意点

反対に、取得価額が10万円以上、または使用可能期間が1年以上のものを購入した場合は固定資産計上し、毎年減価償却することになります。

ただし、これら少額の減価償却(0-10万円、10-20万円、20-30万円の3パターン)においては、いくつかの特例や決まりがあるため以下を参考にしてください。

参考:
中小企業や個人事業主が使える少額減価償却資産の特例とは

経費科目10.雑費

雑費とは、いずれの科目にも当てはまらないものや、科目が分類されているものでも少額のものや使用頻度が少ないもの、使うとなくなってしまうものなどを計上するための科目です。

雑費の注意点

雑費は消耗品費や通信費など、本来は振り分けることができる経費科目であるため、使いすぎることは良くありません。なぜなら、額が大きくなると使途不明金として税務署から指摘を受ける恐れがあるためです。

経費科目11.福利厚生費

福利厚生費とは、会社が社員全員の労働環境の改善や生活向上のために支出する費用のうち、給与、交際費を除いた費用が該当します。

具体的には、社員旅行、社宅の家賃負担、残業時の食事代、スキルアップのための受験費用、出産祝、香典などが考えられます。

福利厚生費の注意点

福利厚生費は、会議費や接待飲食費などとの境があいまいで、過度な経費計上をすると税務署に現物支給と判断されかねません。

現物支給と判断されてしまった場合は給与となるため、個人の所得税、社会保険料、会社の社会保険料などの支払いが増えることになります。

経費科目12.給料手当

給料手当とは、雇用契約にもとづき従業員に支払われる給与等(基本給・賞与・手当)、また現物支給(金銭以外の経済的利益)に要する費用のことです。

経費科目13.地代家賃

事務所や工場、倉庫の家賃や駐車場、資材置き場などの土地の使用料のことです。

経費科目14.外注費

外部の業者に仕事を発注・依頼した際に支払う材料費を含めた手間賃や下請け賃料のことです。

経費科目15.新聞図書費

新聞図書費とは、会社の経営や営業に必要な研究や調査を目的に購入された新聞や書籍などの費用のことです。

新聞や書籍が一般的ですが、業種によってはエンタメ系の雑誌、漫画なども該当します。

経費科目16.支払手数料

支払手数料とは、手数料や報酬に使われる費用のことです。

具体的には、銀行の振込手数料、税理士顧問料、不動産業者に支払う礼金、各種証明書の発行手数料などが該当します。

経費科目17.減価償却費

減価償却費とは、固定資産を耐用年数に応じて処理するために配分して払う費用のことです。詳しくは以下をご参考に。

減価償却とは、長期間にわたって使用される設備投資などの固定資産取得に対する支出(経費)を決められた期間にわたって、経費配分する処理のことを言います。

参考:
減価償却はなぜ必要?固定資産、会計処理等の考え方

経費科目18.旅費交通費

旅行交通費とは、役員及び社員が業務を遂行するために勤務地以外の場所に移動する費用のことです。

具体的には、航空券代、電車代、タクシー代、出張のための宿泊費・日当・食事代、ガソリン代などが該当します。

経費科目19.繰延資産

繰延資産とは、支出の効果が1年以上に及び、その効果が将来にわたって継続すると期待される費用を資産として繰り延べたものです。繰延資産は、資産計上をしてから任意償却で費用計上ができます。

具体的には、開業費、社債発行費、試験研究費などが該当します。

経費科目20.通信費

通信費とは、電話料金やインターネット通信費、郵便代などに要した費用のことです。

通信費の注意点

高価な固定電話本体や携帯電話本体は、金額によって固定資産になるため注意が必要です。

経費科目21.接待交際費

接待交際費の詳細は以下をご参考に。

接待交際費とは、租税特別措置法における「交際費等」と記述されるもののことで、交際費等は交際費、接待費、機密費その他の費用をあ合わせたものを「接待交際費」としています。

参考:
接待交際費の非課税枠上限拡大と100%損金算入で何が変わる?

経費科目22.利子割引料

利子割引料とは金融機関などからお金を借りた場合に支払う利息や受取手形の割引料などのことです。

利子割引料の注意点

利息は経費になりますが、元本返済分は経費にはなりません。

覚えるべき経費科目と注意点まとめ

ご紹介した通り、経費計上できる科目は様々な種類に分類されており、それぞれ注意点が存在します。

これら以外にも寄附金や貸倒金、固定資産等の損失など色々な経費計上ができる科目があります。

いきなり全てを覚えることは面倒かもしれませんが、どの経費も実際の業務内で使うものばかりなので、場面ごとに覚えていくようにしましょう。

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